外壁塗装のDIYは初心者でもできる?外壁リフォームを自分でやる方法と手順

外壁塗装は家を長持ちさせるためにとても重要です。
外壁塗装は1回で約数十万~数百万円の費用が掛かってしまうため、DIYすることで費用を抑えようと思っている方 は多いのではないでしょうか。
しかし、外壁塗装をDIYする場合、あらかじめ正しい手順を理解しておかないと、仕上がりが悪くなってしまいます。
また、外壁塗装のDIYで使用する道具についてあらかじめ把握しておかないと、「道具を全部揃えたら想定外の大きな出費になってしまった!」となってしまうかもしれません。
どのようなものでもそうですが、DIYには正しい知識が必要です。
今回は外壁塗装のDIY方法や手順、道具ごとの費用について解説します。
「初めから業者に依頼したほうが良かった…」と後悔しないように、ぜひこのページを参考にしてください。
外壁塗装をDIYでするときの注意点
外壁塗装をDIYする場合、「ケガの可能性」と「失敗の可能性」があることを理解しておきましょう。
外壁塗装は高所での作業が多いので、うっかり足場から落下してケガをするリスクがあるからです。
また、専門的な知識を持たない方が外壁塗装を行うと、「仕上がりが不自然」「ムラになっている」「思ったより時間がかかった」などの失敗が考えられます。
DIYで外壁塗装をしたい方は、上記の注意点を踏まえた上で行いましょう。
外壁塗装のDIYで必要な道具・材料と費用
外壁塗装のDIYで必要な道具や材料は、意外にも多いものです。
下記で、必要な道具・材料とそれぞれの費用について確認してください。
外壁塗装のDIYで必要な道具・材料 | 費用 |
---|---|
下塗り用の塗料 | 20,000~60,000円 |
中・上塗り塗料 | 10万~20万円 |
高圧洗浄機 | 10,000~20,000円 |
中性洗剤 | 1,000~3,000円 |
ブラシ | 500~5,000円 |
バケツ | 100~500円 |
コーキング材 | 500~1,500円 |
サンドペーパー | 100~500円 |
マスキングテープ | 20,000~30,000円(1個あたり500円前後) |
ビニールシート | 300~1,000円 |
刷毛 | 500~4,000円 |
ローラー | 500~4,000円 |
ヘルメット | 2,000~10,000円 |
安全帯 | 4,000~20,000円 |
足場 | 10万~20万円 |
DIYで外壁塗装する際に必要な道具・材料と、それぞれの費用は上記の通りです。
ただし、費用については「塗装したい外壁の規模」「使用する道具・材料のグレード」などによって異なります。
例えば、塗装規模が大きい場合は、塗料やマスキングテープなどをたくさん購入する必要がありますので、費用も高額になります。
また、グレードの高い塗料を選んだり、プロが使用するような刷毛などを購入したりする場合は、費用が高額になりやすいので注意してください。
外壁塗装のDIYを成功させるためのポイント
DIYでの外壁塗装を成功させるためには、いくつかポイントがあります。
外壁塗装で失敗しないためにも、次からの内容をチェックしてみてください。
時間に余裕を持つ
外壁塗装のDIYを成功させるためには、「時間に余裕を持つ」ということが大切です。
急いで作業をするとケガや失敗のリスクが高くなるからです。
週末や連休を使ってDIYするとしても、外壁塗装だけに時間を使えることはほとんどないでしょう。
急な用事ができた、天候が悪かった、慣れない作業で思ったより時間がかかった…など、思わぬ事態が起こってしまうかもしれません。
そのため、事前に余裕を持ったスケジュールを組むことが大事です。
汚れはしっかり落とす
塗装作業に入る前に、「高圧洗浄機」でしっかりと汚れを落とす必要があります。
汚れが付着したまま塗装してしまうと、耐久性が低い仕上がりとなってしまうからです。
汚れが付着したまま塗装をしてしまうと外壁と塗料が密着しにくくなり、塗装がはがれやすくなってしまいます。
「せっかく塗ったのにすぐ塗料が剥がれてしまった…」といった事態を避けるためにも、汚れはしっかり落としましょう。
養生を怠らない
DIYで外壁塗装を行う際には、養生を怠らないようにしましょう。
養生を行うことで作業効率が向上し、綺麗な仕上がりになるからです。
「すぐに塗装を行いたい」という方にとって、養生は面倒な作業です。
しかし、養生で手を抜いてしまうと、塗装する予定ではなかった部分にも塗料が付着してしまい、思っていた仕上がりにならなくなってしまいます。
また、養生をしていないと「ここからはみ出さないように塗らなければ…」と意識しながら慎重な塗装を行うことになり、結果的に作業が進みにくくなってしまいます。
綺麗かつ、迅速に塗装を終わらせるためにも必ず養生を行いましょう。
下地処理は丁寧に行う
外壁塗装では、補修やコーキングなどの下地処理を丁寧に行わなければなりません。
下地処理の仕上がりは、外壁塗装の仕上がりに大きく影響するからです。
下地処理の際に、外壁に生じているクラック(ひび割れ)やコーキングの劣化を見逃さず、丁寧に補修することで、見た目にも美しく、耐久性の高い外壁が出来上がります。
また、コーキング打ちは、雨水の染み込みを防ぐ意味でもとても重要です。
コーキングの劣化やひび割れはそのまま雨漏りに直結してしまいます。
外壁塗装の完成度向上と雨漏り防止のためにも下地処理は丁寧に行いましょう。
価格だけで塗料を選ばない
外壁塗装では価格だけで塗料を選ばないことが重要です。
費用ばかりを気にして、安価な塗料を選ぶと仕上がりが悪く、結局塗りなおしの費用が余分にかかってしまう可能市があるからです。
外壁塗装を行う上で安価な塗料は惹かれるものですが、質が悪いことが多く、仕上がりも良くないことがあります。
また、塗料が低品質ですと耐久性が低いので、こまめに塗装を行わなければならなくなってしまうかもしれません。
塗装頻度が高くなればそれだけ費用がかさみますので、最初から高品質な塗料を選ぶほうが無難といえるでしょう。
外壁塗装をDIYでする手順

ここからは、外壁塗装をDIYでする手順について解説します。
初めて作業をする方は、しっかりと確認しておきましょう。
まずは、下記で作業の流れを確認してください。
- 足場を設置する
- 外壁を洗って乾燥させる
- 下地処理①クラック(ひび割れ)補修
- 下地処理②コーキング補修
- 下地処理③ケレン作業
- 塗らない部分を養生する
- 下塗り塗料を塗る
- 上塗り塗料を塗る
- 片づけを行う
上記の工程について、詳しくご説明します。
1.足場を設置する
外壁塗装では足場が必要となりますので、専門業者に依頼して建物周辺に足場を設置してもらってください。
また、作業前に足場に乗って高所の感覚を掴んでおきましょう。
「落下しないように作業するためにはどう動くべきか」などが分かりますので、作業前に足場に乗っておくことをおすすめします。
もしくは、足場を設置してくれた業者に、「足場の上で安全に作業するコツ」などをレクチャーしてもらうのも良いでしょう。
なお、足場に乗る際には、安全帯やヘルメットの装備を忘れないようにしてください。
2.外壁を洗って乾燥させる
高圧洗浄機を使って、外壁を洗います。
外から見えやすい部分だけではなく、屋根の下の壁など「見えにくい部分」「隅の部分」などもしっかりと洗浄しましょう。
外壁の隅や、高圧洗浄機では洗いにくい部分は、中性洗剤を含ませたブラシで擦り洗いをしてください。
作業中、水を張ったバケツを近くに置いておけば、その場でブラシを洗うことができます。
何度もブラシを洗いにいく手間が省けますのでおすすめです。
外壁の洗浄が終了したら、丸1日以上放置して乾燥させます。
ちなみに、高圧洗浄機がご家庭にない場合は、レンタルサービスを提供している会社で借りることができます。
普段、高圧洗浄機を使用しないという方は、外壁塗装のためだけに購入するのは抵抗があると思いますので、レンタルサービスを積極的に利用しましょう。
3.下地処理①クラック(ひび割れ)補修
外壁をしっかりと乾燥させたら、下地処理を行います。
まずは、塗装を予定している場所のクラック(ひび割れ)を探してください。
クラックがある状態での塗装は、塗料の耐久性の低下につながります。
たとえ、小さなクラックであったとしても、しっかり補修しないと仕上がりが悪くなります。
クラックが生じている部分に丁寧にコーキング材を塗布し、しっかりと補修しましょう。
4.下地処理②コーキング補修
外壁がコーキング施工されている場合は、既存のコーキングを取り除きます。
既存のコーキング材が取り除きにくい場合は、ペンチやカッターを使いながら取り除いてみてください。
既存のコーキング材を綺麗に取り除けたら、新しいコーキング材を打ち込みます。
5.下地処理③ケレン作業
サンドペーパーを使用してケレン作業を行います。
高圧洗浄機では落とし切れなかった壁の「サビ」や「汚れ」をサンドペーパーで磨いて除去します。
また、同時に外壁全体をサンドペーパーで磨きましょう。
塗料は、表面がツルツルな場所よりも、細かい傷がついているところのほうが密着しやすく、剥がれにくくなります。
サンドペーパーで外壁を磨くと、外壁に細かい傷がつき、塗料が付着しやすくなるのです。
ケレン作業は塗料の仕上がりを左右しますので、丁寧に行いましょう。
6.塗らない部分を養生する
外壁塗装を行う前に、「塗装しない場所」を養生します。
ビニールシートやマスキングテープを使い、塗料が付着しては困る場所をしっかりと養生してください。
塗装予定の場所から離れた場所に、不意に塗料が飛び散って外壁に付着してしまう可能性があります。
たとえ、塗装の予定場所から塗料を塗らない場所まで遠かったとしても、一応養生しておくと安心です。
7.下塗り塗料を塗る
しっかり養生ができたら、下塗り塗料を塗りましょう。
下塗り塗料はムラが生じないよう、ローラーや刷毛を使い、均一に塗ることを意識してください。
下塗り塗料のムラが生じてしまうと、次に塗装する「上塗り塗料」の仕上がりが悪くなってしまいます。
塗装後は、塗料に記載されている乾燥時間を守って、下塗り塗料を乾かしてください。
8.上塗り塗料を塗る
下塗り塗料を乾燥させたら、上塗り塗料を塗布していきます。
下塗り塗料とは異なり、上塗り塗料は「色ムラ」が生じやすいので、さらに慎重に塗っていく必要があります。
特に、「赤」「青」「黄」といった原色は、色ムラが目立ちやすいので注意してください。
9.片づけを行う
上塗り塗料の塗装が終了したら、片づけを行います。
養生を剥がしたり、業者に連絡して足場を撤去してもらったりします。
また、塗装した外壁をチェックしてみて気になる箇所があれば、軽く手直しも行いましょう。
外壁塗装のDIYに自信がなければ業者に相談
外壁塗装のDIYに自信がなければ、業者に相談しましょう。
外壁塗装の工程はシンプルなものですが、一つ一つの作業は難しい上に、丁寧に行わないと塗装の仕上がりが悪くなってしまうからです。
せっかく時間をかけて塗装をしても、満足のいく仕上がりにならなかったらショックですよね。
外壁塗装の作業に不安を感じる場合は、迷わず専門業者に依頼しましょう。
まとめ
今回は、外壁塗装をDIYする方法についてご紹介しました。
外壁塗装が初めての方にとって、必要な道具・材料や、それぞれの費用についてはイメージしにくいものです。
しかし、今回ご紹介した内容を確認しながら進めていけば、初めてでも外壁塗装を行うことができます。
とはいえ、外壁塗装の作業に不安を感じる場合は、無理にDIYする必要はありません。
専門業者に外壁塗装を依頼し、プロ品質で行ってもらうのも選択肢の一つといえます。
ぜひ、今回の記事を参考にしながら、あなたに合った方法で外壁塗装を行ってください。