外壁塗装の色見本を使って色選びに失敗しないポイントを解説!

一軒家の外壁塗装を考えている方の中には、塗装する色がなかなか決まらないという人も多いのではないでしょうか?
ご自宅のイメージは、外壁塗装に使う色によって大きく変わります。
同じベージュ系の色でも、少し明るさが違うだけで、家のイメージが一変してしまうこともあるのです。
また、色以外にも、使う塗料の性質や艶感、外壁の素材によっても外壁の見え方が変わってきます。
このように複雑な外壁塗装ですが、自分の住宅のイメージを壊さないためにも、色選びは絶対に失敗したくないですよね。
外壁塗装の色選びを成功させるには、色見本を活用して自分に合った色を選ぶことが重要です。
そこで、この記事では、外壁塗装の色選びのお悩みを解決すべく、色見本を活用した色選びの方法について詳しく説明しています。
具体的には、
- 色選びに使える色見本の種類
- 色見本を入手する方法
- 色見本の活用方法と注意点
- 色選びに失敗しないためのポイント
- 外壁塗装の人気色や色の組み合わせ
について、重要なポイントに絞ってご紹介していきます。
自分の好みに合った色で納得のいく外壁塗装ができるよう、この記事を参考に色選びを行っていきましょう。
色選びに使う4種類の色見本
外壁塗装の色を選ぶ際には、色見本を参考にして塗装する色を決めます。
色見本には以下の4つの種類があり、それぞれ利用するメリットが異なります。
4種類の色見本について、下記で詳しく説明していきます。
色見本帳
色見本帳とは、一般社団法人日本塗料工業会が発行している、600色以上ものカラーサンプルが載っている色見本です。
色見本帳の最大のメリットは、何といっても色の選択肢が豊富な点です。
色見本帳のカラーサンプルは、それぞれの色が規格化されており、色の番号を指定すればカタログに載っていなくても選ぶことができます。
このカラーサンプルは、色相・明度・彩度によって決められているので、明度や彩度の細かい調整が可能となります。
例えば、「ベージュ系がいいけど、明るいベージュと暗いベージュのどちらにしようか悩んでいる」という場合には、色見本帳が役に立つでしょう。
ただし、色見本帳は色の選択肢が多すぎるので、ある程度色が決まっている人でないと、逆に悩んでしまい決めきれないことも考えられます。
ですので、ある程度色が決まった段階で、細かい色に絞っていく際に利用することをおすすめします。
塗料メーカーのカタログ
塗料メーカーが出しているカタログには、色見本が付いているものがあります。
外壁塗装をする際に使用する塗料が決まったら、その塗料メーカーが出しているカタログのカラーサンプルを見て色を選びます。
塗料メーカーのカタログの色見本のメリットは、人気の色を押さえている点と、実際の仕上がりに近いサンプルになっている点の2点です。
塗料メーカーは、多くのお客様が実際に選ぶ色を色見本としてカタログに載せているので、カタログには人気の色が並んでいます。
また、塗料メーカーのカタログは、実際の塗料を使用して作られているので、仕上がりの色にとても近くなっています。
ただし、実際の塗料を使用しているため、カタログには有効期限があります。
これは、塗料の経年劣化によるものです。
そのため、もし昔使ったカタログを見つけた場合には、実際の色とは異なりますので参考にしないようにしましょう。
カラーシミュレーション
外壁塗装の色を選ぶ際には、実際に色のシミュレーションを行うこともできます。
カラーシミュレーションを行うメリットは、2色に塗り分けを行う場合や、珍しい色にしたい場合にも、住宅の全体像として完成イメージが見れるということです。
カラーシミュレーションの方法は、施工業者にシミュレーションを依頼する方法と、カラーシミュレーションができるWEBサイトで行う方法の2通りあります。
すでに外壁塗装の施工業者が決まっている方は、業者にカラーシミュレーションを依頼してみましょう。
業者が専用のソフトを使って、外壁や屋根を複数のカラーパターンでシミュレーションしてくれます。
まだ業者が決まっていない人や、すぐにシミュレーションをしたい人は、WEBサイトを利用してシミュレーションしてみましょう。
外壁塗装のカラーシミュレーションができるサイトは、「カラーシミュレーションを自分で行う」で紹介しています。
塗装をする前に、仕上がりのイメージを固めたい方や、色の組み合わせにお悩みの方は、サイトのシミュレーションも参考にしてみることをおすすめします。
塗り板の色見本
色見本には、塗り板タイプのものもあります。
実際に使用する塗料が決まったら、施工業者に依頼して指定した色の塗り板を作成してもらいます。
塗り板の色見本は、塗装する色を絞り込んだ後に、その色が実際にはどのように見えるかを最終確認する際に使用するものです。
上記で説明した色見本帳や塗料メーカーのカタログは、色のサンプルが小さいため、光による見え方の違いまでは分かりづらいというデメリットがあります。
しかし、塗り板の色板見本であれば、色見本帳やカタログよりも大きい面積に実際の塗料が塗られているので、細かい色の見え方まで分かります。
注意点としては、業者によっては対応していないところもあるという点です。
また、依頼してから色見本が届くまでは1週間~10日ほどかかるので、スケジュールに余裕を持って依頼するようにしましょう。
色見本を入手する方法
上記でご紹介した色見本を入手する方法には、主に2通りあります。
それぞれについて下記で詳しく説明していきます。
外壁塗装業者に依頼する
外壁塗装を依頼する施工業者に、見たい色見本を伝え、手配を依頼しましょう。
外壁塗装業者は、塗料メーカーや塗料の卸売業者と繋がりがあるので、色見本やカタログを簡単に入手することができます。
ですので、塗装の施工業者が決まっている方は、業者に見たい色見本の種類と、手配してほしい旨を伝えてください。
塗料メーカーのカタログや実際のカラーシミュレーション、塗り板の色板見本が見たい方は、施工業者にさっそく依頼してみましょう。
自分でWEBサイトから注文する
まだ外壁塗装の施工業者が決まっていない方は、自分で色見本を手に入れることも可能です。
ただし、色見本の料金や送料は全額自己負担ですので、できることなら施工業者に依頼した方が無難でしょう。
それでも自分で注文したいという方のために、各色見本の入手方法を説明します。
■色見本帳
色見本帳は、一般社団法人日本塗料工業会のホームページから購入できます。
一般社団法人日本塗料工業会の色見本帳を購入する
料金は2,915円(税込、送料別)で、合計654色が掲載されています。
※上記は2020年3月現在で最新版のもの(2019年版)になります。
■塗料メーカーのカタログ
塗料メーカーのカタログを自分で入手するには、塗料メーカーのホームページにアクセスしましょう。
塗料メーカーのホームページには、「カタログ請求」や「資料請求」のページが設置されているので、そこから必要情報を入力して希望する塗料のカタログを請求します。
ただし、塗料メーカーによっては、カタログ請求ページがない会社もありますので、その場合は塗装の施工業者に依頼して取り寄せてもらうのが無難です。
また、塗料メーカーの多くは、Web上でデジタルカタログ・色見本を公開していますが、Web上の色見本は参考程度にしておきましょう。
なぜなら、パソコンやスマホの画面を通して見る色は、見る端末によって変化してしまうため、実際の仕上がりイメージとは差があるからです。
デジタルカタログで色を決めてしまうと、実際に塗装した時にイメージと違って失敗してしまうこともあります。
ですので、デジタルカタログはあくまで参考程度にし、実物のカタログを請求して色を決めましょう。
■カラーシミュレーションを自分で行う
カラーシミュレーションは、Web上で簡単に行えます。
外壁塗装のカラーシミュレーションがすぐにできるサイトを下記で5つご紹介します。
- エスケー化研「住宅塗り替えシミュレーション 」
- 小林塗装「外壁塗装のカラーシミュレーション 」
- ホームテック株式会社「カラーシミュレーション 」
- グッドホーム「塗装カラーシミュレーション 」
- 日本ペイント「Thermoカラーシミュレーション 」
上記のサイトでは、外壁の色選びを簡単にシミュレーションすることができます。
注意点として、Web上のシミュレーションは、一般的な住宅の形をベースにしているので、実際のご自宅とは見え方が異なります。
ですので、あくまで参考程度にしてください。
■塗り板の色板見本
色板見本については、個人で入手することができません。
色板見本を作成するためには、板1枚ごとに実際に使用する塗料を塗る工程が発生し、費用もかかります。
そのため、塗料メーカーも、塗装するかどうか分からない顧客に対してはそこまで対応できません。
ですので、色板見本は、施工業者が決まり、使用する塗料も決まった段階で、業者に依頼して見るようにしましょう。
色見本を活用するコツと注意点
ここまで、外壁塗装の色を選ぶ際に色見本が使えるということを説明してきました。
「色見本を使って色選びができるのは分かったけど、使い方のコツとか注意点ってないの?」
と疑問に思っている方のために、ここからは、色見本を活用するコツと色選びの注意点について紹介していきます。
色見本を活用するコツと注意点は、以下の4つです。
それぞれについて、以下で詳しく説明していきます。
色見本はできるだけ大きいものを使う
色見本を使う際には、できるだけ大きい色見本で色を確認するようにしましょう。
なぜなら、色の見え方は面積によって異なるからです。
これは面積効果と言って、同じ色でも面積が大きくなるにつれて彩度や明度が変わって見え、イメージよりも明るく感じたり、暗く感じたりする現象です。
明るい色は面積が大きいほど明るく見え、暗い色は大きいほど暗く見えます。
実際に、小さい色見本だけで色を決めてしまい、塗装後に確認したらイメージより明るく/暗く見えた、という失敗事例もあります。
ですので、外壁塗装の色選びで色見本を使う際には、できるだけ大きい色見本で確認するようにしましょう。
日本塗料工業会が販売する色見本帳は携帯できるほど小さいので、最終的に色を決める際に参考にするのは避けた方がいいです。
塗り板タイプの色見本はA4サイズで比較的大きいので、色を決める際には塗り板の色見本を参考にすることをおすすめします。
室内だけでなく屋外でも色を確認する
色見本で色を確認する際には、室内だけでなく必ず屋外でも確認するようにしましょう。
なぜなら、色の見え方は光の加減によって変わってくるからです。
室内では蛍光灯や電気の下で色見本を確認しますが、屋外では太陽光の下で確認するので、実際の色の見え方も変わってきます。
実際に塗装した色を見るのは屋外なので、色見本は必ず屋外でも確認し、室内との見え方の違いも確認しておきましょう。
もし、室内で見えていた色のイメージよりも少し明るい色に見えると分かったなら、少し暗めの色に変更するといった変更ができます。
ただし、注意点として屋外での色の見え方は天候によっても異なります。
天候による色の見え方の差に不安がある方は、念のため晴れの日や曇りの日、雨の日すべてで色見本を確認するのも良いでしょう。
艶の見え方も色見本で確認する
外壁塗装の色は、艶の見え方によっても異なります。
ですので、艶の見え方も色見本で確認しておく必要があります。
外壁塗装の艶には、大きく分けて艶ありと艶消しの2種類があり、この艶によって住宅の印象が大きく変わります。
どちらがいいというのはなく、個人の好みですので、色見本を利用する際に艶感が自分の好みかどうかもしっかり確認しておきましょう。
実際の施工例と色見本の違いを知っておく
色選びで色見本を参考にする際には、実際の施工例と色見本の違いを知ることが特に重要です。
なぜなら、「色見本を見て色を決めたけど、実際に塗ってみたらイメージしてた色と違った」と感じる方が多いからです。
これは、上記で説明してきた面積効果や光による見え方の違い、ツヤの有無などが総合的に影響して、実例と色見本の見え方に差が出てしまいます。
ですので、外壁塗装に失敗しないためにも、色見本と実例の違いを知り、サンプルで見たものが実際にはどう見えるのかまで予想して色を決めるようにしましょう。
外壁塗装の色選びに失敗しないためのポイント

ここまでは、色見本を使って色選びする際のコツや注意点について説明してきました。
ここからは、色見本以外で色選びに失敗しないためのポイントについてご紹介していきます。
色選びに失敗しないためのポイントは、以下の3点です。
それぞれについて、下記で詳しく説明していきます。
艶の見え方も色見本で確認する
外壁塗装の塗料は、周囲の景観から浮かない色を選びましょう。
外壁塗装では、自分の住宅の色ばかりに意識が向きがちですが、周囲の景観も考えた上で色を選ばないと、周囲から見て違和感のある建物になってしまう可能性があります。
ですので、近隣住宅の雰囲気を壊すような色選びはできるだけ避け、なるべく周囲の景観から浮かない色を選ぶようにしましょう。
ただし、必ず周囲の住宅と同系色にしなければならないということではないので、周囲から浮かない範囲で自分の好みの色にすることをおすすめします。
また、一部の地域では、自治体が景観ガイドラインが発行されているところもあります。
景観ガイドラインに違反してしまうと、強制的に外壁の色を塗り替えさせられる場合があります。
ですので、お住まいの自治体に景観ガイドラインがないかどうか、ある場合には内容もあわせて確認するようにしましょう。
汚れや色あせが目立ちにくい色を選ぶ
外壁塗装の色選びでは、なるべく汚れや色あせが目立ちにくい色を選ぶことも一つのポイントです。
外壁塗装は、経年劣化や天候の影響で徐々に汚れが目立ったり、色が薄くあせてきたりします。
これは仕方ないことですが、例えば純白や漆黒の外壁では、塗り替えた後すぐに汚れが目立ってしまいます。
そのため、きれいな見た目を保つには、こまめに掃除や手入れをする必要があり、手間がかかります。
対して、汚れや色あせが目立ちにくい色を選べば、時間が経過しても美観を大きく損ねることはありません。
ちなみに、汚れや色あせが目立ちにくい色は、グレー系や薄いブラウン・ベージュ系です。
ですので、外壁の見た目を長く保ちたい方は、グレーやベージュ系の色を選ぶことをおすすめします。
外壁の素材・柄によって色の見え方が変わることを考慮する
外壁の色は、色そのものだけでなく、外壁の種類や材質、凹凸などによっても変わってきます。
例えば、外壁の素材にサイディングを使っている場合とモルタルを使用している場合では、同じ白色を塗ってもイメージがかなり異なります。
ですので、自分のイメージ通りの仕上がりにするためにも、塗り板の色見本を依頼する際に材質を指定したり、自分の家の壁に試し塗りしてもらったりして確認してみることをおすすめします。
外壁塗装の人気色・おすすめの組み合わせ
ここまでは、外壁塗装の色選びに失敗しないためのポイントについてご紹介してきました。 しかし、色選びの方法が分かっても、実際にどんな色にすればいいのかイメージがわかない方もいるのではないでしょうか? そんな方のために、ここからは、外壁塗装で人気の色やおすすめの色の組み合わせについてご紹介していきます。
外壁塗装では、下記の3つの色・塗装が人気です。
- ベージュ系の色
- グレー系の色
- ツートンカラーの外壁
ベージュ系の色の外壁
日本の戸建て住宅の外壁で一番人気の色は、ベージュ系です。

ベージュ系の外壁は、落ち着いた印象があり、現在最も流行っています。 シンプルなので他の色や周囲の景観とも合わせやすく、周りの家からも浮きません。 ほこりや塵などの汚れや色あせが目立ちにくいので、外壁塗装で一番の人気を誇っています。
グレー系の色の外壁
ベージュ系の色についで人気なのが、グレー系の外壁です。

グレー系の外壁は、ベージュ系の外壁と同じく、汚れや色あせが目立ちにくい色になっています。 上の写真のような濃いグレーの外壁は、大人っぽい上品な雰囲気が出せるので、とても人気の色です。
ツートンカラーの外壁塗装
また、外壁塗装ではツートンカラー・2色塗りの塗装も流行っています。

ツートンカラーとは、上の写真のように、建物の上下や凹凸によって塗装する色を塗り分ける方法です。 ツートンカラーによる色の塗り分けを行うと、デザイン性の優れる仕上がりになります。
外壁の色に悩んでいる方は、上記でご紹介した色や塗装を参考にして自分の好みに合った色を決めてみましょう。
外壁塗装の色選びまとめ
この記事では、外壁塗装の色見本を活用した色選びの方法についてご紹介しました。
ここまでの内容をおさらいしておきましょう。
色見本には以下の4つの種類があり、それぞれ利用するメリットが異なりました。
- 色見本帳
- 塗料メーカーのカタログ
- カラーシミュレーション
- 塗り板の色見本
塗り板の色見本以外は自分で取り寄せることも可能ですが、外壁塗装の施工業者に依頼して入手するのが早くて無難です。
また、外壁塗装の色見本を活用するコツと注意点には、以下のようなものがありました。
- 色見本はできるだけ大きいものを使う
- 室内だけでなく屋外でも色を確認する
- 艶の見え方も色見本で確認する
- 実際の施工例と色見本の違いを知っておく
上記のポイントを抑えて、色見本を活用して外壁塗装の色選びを成功させましょう。
もし、まだ外壁塗装の施工業者が決まっていない!という方がいましたら、ファインドプロにお気軽にお問い合わせください。
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