シロアリ駆除の保証とは?防除のアフターサービスの内容と期間について

シロアリの予防・駆除をするなら、二度とシロアリが発生しないようにするのが理想ですよね。
ですが、残念ながら1度の防除施工で、シロアリの再発を完全に防ぐことは難しいのが現状です。
その理由は、シロアリは家の中の奥深くまで広い範囲に生息するので、すべてを駆除するのが物理的に難しいということと、また駆除しきってもどこから侵入してくるかわからないことです。
そこで、ほとんどのシロアリ駆除業者は、防除施工後にシロアリが再発した場合に備え、「シロアリ防除保証」を設けています。
今回は、シロアリ防除に関する保証の、期間や内容について解説します。
万一のシロアリ再発に備えて、保証のことをしっかり知っておきましょう!
シロアリ駆除・予防の保証とは

シロアリ駆除を専門業者に依頼すると、シロアリの再発に対して無料で対応してくれる保証が付いていることがほとんどです。
シロアリは建物の広い範囲に被害をもたらすので、すべてのシロアリを一度に駆除しつくすことは専門の業者であっても難しいからです。
建物をすべて解体して薬剤散布すれば完璧なのですが、なかなかそうはいきません。
シロアリが再発してしまう可能性をなくすことができない代わりに、保証サービスを設けている業者が多いのです。
保証サービスの内容は、大きく分けて2種類です。
- シロアリ防除保証
- もう一度駆除施工をする必要が出た際に、無料または割引で駆除施工を行うものです。
一般的に、シロアリ駆除業者の判断で保証の可否が決まります。 - 建物修復費用の補償
- 再発したシロアリにより、建物に被害が発生した場合、建物の修復費用を補償するものです。
シロアリ駆除業者が、シロアリ賠償責任保険をかけている場合が多く、適用条件は保険会社によります。
ほとんどのシロアリ駆除業者が、「シロアリ防除保証」をつけていますが、「建物修復費用の補償」をつけている業者は少ないです。
以下では、より一般的な「しろあり防除保証」に絞って、詳細を解説していきます。
シロアリ駆除の保証期間は5年が一般的

シロアリ駆除の保証期間は、5年間が一般的です。
白蟻駆除の完了から5年以内に施工箇所へシロアリが再発生した場合に、無料もしくは初回よりも割り引きされた費用で駆除や防除を行ってくれます。
この5年の保証期間の間、シロアリが発生していないか、施工後の問題はないか、チェックするための定期点検がセットになっている場合も多いです。
この住宅への定期点検の頻度は駆除業者によって異なりますが、おおむね1~2年おきに実施されるのが一般的です。
保証期間が5年間である理由は、シロアリ駆除に使用する薬剤の効力が保たれる期間が5年だからです。
かつては、駆除効果の高い薬剤が使われていたので、保証期間の多くは10年でした。
しかし、健康面への配慮から、穏やかな薬剤に切り替わっていき、近年は5年間の効力を持つ薬剤が使われています。
つまり、一度のシロアリ駆除で効力が保証されるのは5年間ということになります。
防除工事の内容によっては、使用する薬剤が変わるため、さらに短いこともあります。
そのため、シロアリ駆除を依頼する際は、保証の期間をしっかりと確認しておく必要があります。
人気のシロアリ駆除業者の保証を比較

5年の保証期間はほとんどの業者で変わりありません。
しかし、定期点検の頻度や、建物修復費用の補償の有無は、業者によって異なります。
以下に、シロアリ駆除業者で人気の3社の実例をまとめてみました。
いずれも、60万件以上の施工実績のある大手業者です。
シロアリ駆除業者 | シロアリ防除保証 | 無料定期点検 | 建物修復費用の補償 |
---|---|---|---|
株式会社アサンテ | 5年間無料 | 年に1回 | なし |
株式会社サニックス | 5年間無料 | 年に1回 | 建物修復費用を1000万円まで補償 |
株式会社雨宮 | 5年間無料 | 中間時期と満了時期の2回 | 工事後に進行した被害部の損害賠償500万円まで |
上記のように、シロアリ防除保証は3社とも5年間ですが、無料定期点検の頻度と、建物修復費用の補償の有無・金額が異なります。
シロアリ防除施工の契約時には、細かい保証内容まで確認するようにしましょう。
保証が適用されないのはこんな場合
シロアリ駆除の保証の適用には、一定の基準があります。
駆除施工後の対応次第では、保証が適用されないこともあるので、注意が必要です。
以下の3点に気をつけてください。

1. 無断で住宅の増改築を行う
業者に連絡せずに自宅の増改築を行うと、防除の施工状態が曖昧になったり、施工した状態自体がなくなったりします。
こうなると、保証の適用は難しいです。
トラブルが多く見られるケースなので、自宅の増改築の際は、必ず防除業者にも連絡をしましょう。
2. 自己判断で追加の薬剤散布をする
駆除業者が保証するのは、あくまで自社による施工です。
施工後に自分で薬剤を購入して撒いたり、他の業者に依頼してさらに薬を撒いてもらったりすると、保証が適用されないので要注意です。
3. 住宅の欠陥を放置してシロアリを再発させる
家屋内の水漏れをそのままにして、シロアリの再発生を招いた場合などです。
被害の状態が重いと、アフターケアの対象とならないこともあります。
シロアリ駆除の後の対応については、シロアリ駆除のその後は?アフターサービスや再発トラブルについての記事も参考にしてみてください。
まとめ
シロアリ防除施工の保証期間は5年間であること、点検回数や補償金額は業者ごとに異なることがお分かりいただけたと思います。
防除を依頼する前に、保証の詳細を確認しておくようにしましょう。
また、保証の期間内であっても、場合によっては保証の対象外となってしまうことがあるので、施工後の対応には注意してください。
シロアリ防除保証は、通常5年間です。
使用する薬剤の効力が5年で切れるからです。
つまり、保証期間が終わる5年おきのタイミングで、再度シロアリ防除をする必要があります。
シロアリ防除の頻度について、詳しくは下記の記事も参考にしてみてください。
シロアリ駆除や予防は何年おきにするべき?具体的な年数と判断ポイント