シロアリ駆除を自分でする方法と薬剤によるDIYの予防対策

シロアリは、床下の土壌から家屋の木材内部に浸入してきます。
シロアリを駆除するには、薬剤を壁や木材に注入し、床下の土壌に散布して侵入を防ぐバリア工法を用います。
特に、建物の基礎や束石、換気口などはシロアリが侵入しやすい箇所なので、入念にシロアリ駆除の薬剤を散布します。
「害虫駆除業者に任せるのは色々面倒だし…手っ取り早く、自分でシロアリを駆除できないかな?」
と、お考えの皆さんも多いですよね。
確かに、自身の手でシロアリの駆除ができれば業者を雇う面倒を省けますし、駆除にかかる費用も大幅に節約できる可能性が高いです。
しかし、シロアリや羽アリの発生は家屋にとって大問題です。
素人が慣れない手順で防除に取り組むと、かえって住まいへの被害が広がってしまう恐れもあります。
そこで今回は、ホームセンター等で市販されている薬剤でシロアリ駆除と予防をする方法4ステップをご紹介。
どういった駆除グッズ一式が必要かというポイントや、業者に依頼しないことによるメリットやデメリットについても解説していきます。
これからDIYでシロアリ駆除をする予定の方は、ぜひ本ページを片手に取り組んでみてください!
DIYのシロアリ駆除の流れ4ステップ

シロアリ駆除を自分で行う際は、以下の4ステップで進めましょう。
- シロアリ被害の調査と点検を行う
- 駆除に必要な道具を揃える
- 実際の駆除作業と予防を行う
- その他のシロアリの再発防止策を行う
一般的なシロアリ駆除であれば、約1日あればシロアリ駆除の作業自体は完了するといわれています。
シロアリ駆除を自分で行う場合でも、少なくとも1日から数日程度は作業日数を確保しておきましょう。
それでは、DIYのシロアリ駆除の流れを各ステップごとに詳しく見ていきます。
①自分で行うシロアリ被害の調査と点検
シロアリの駆除作業に入る前に、まずは住まいの被害状況やシロアリ発生場所の確認といった、調査と点検から行いましょう。
建物の構造や発生しているシロアリの種類によって、駆除や予防の方法が変わるからです。
点検をする際は、主に以下の4つのポイントを心がけましょう。
- 家屋の点検箇所をくまなくチェックする
- シロアリによる被害状況を正確に確認する
- 発生しているシロアリの種類と被害状況を確認する
- 自分でシロアリ駆除できるか(業者に依頼すべきか)を判断する
それぞれのポイントについて詳しく見ていきます。
家屋の点検箇所をくまなくチェックする
まずは、シロアリの発生している正確な場所を特定をするためにも、家屋の点検箇所を見定めましょう。
シロアリは土中や木材内部に巣食うため、特に発生しやすい家の床下(軒下)を中心に調査をします。
床下の他には、シロアリの侵入経路になりやすい排気口や、湿気が溜まりやすい水回りなども要チェックポイントです。
下記の、シロアリが発生しやすい箇所のイラストを参考に、点検作業を進めていきましょう。

また、床下や屋根裏などの調査を進めるには、作業に適した装備が必要です。
狭い床下ではほふく前進で移動することもあり、木材から飛び出た釘や、害虫の危険性があります。
汚れてもよい服装と合わせて、必ず全身を覆う防護服を用意するようにしましょう。
シロアリ発生場所の調査に最適な防護服

調査箇所は埃っぽい場所も多いので、最終的に駆除で薬剤を散布する際にも使用しますし、合わせて粉塵対策のマスクとゴーグルを準備するのがおすすめです。
床下や屋根裏の点検に役立つゴーグルとマスク


上記の装備品に加え、暗所での点検作業を想定したヘッドライトの準備もあると良いでしょう。
暗所での点検作業をしっかり行うためのヘッドライト

シロアリによる被害状況を正確に確認する
シロアリは家屋のいたるところに侵入して巣食います。
「シロアリを1匹でも見つけたら、実は何万匹もいる」と言われるように、家中の見えないところに多数のシロアリがいる恐れがあるため、被害範囲と規模を正確に調査することが非常に大切です。
シロアリ被害をセルフチェックするポイントをまとめたので、以下を参考にしつつ、念入りに点検を行ってください。
- シロアリの作った蟻道がないか確認する
- 蟻道はシロアリが運んだ餌のカスや土で作られた経路のことです。
この蟻道が続いている箇所は、シロアリが食害している可能性が高く、すでに大きく被害を受けている恐れがあります。 - 支柱や壁面をたたくと響く音がする
- シリアリは食害によって木造部分を削っていくので、壁や柱を叩いた時に「コンコン」と空洞音がする場合は要注意です。
木材の内部が食害されていない場合は、「カンカン」と詰まった音が反響するはずなので、怪しい部分は積極的に叩いてチェックしてみましょう。 - 床の一部がたわむ、踏むとへこむ
- 柱や壁同様に、床(もしくは基礎部分)の木材をシロアリが食害している場合は、内部が空洞になるので床が軋んだり、たわんだりします。
- 水漏れをしている箇所がある
- シロアリはジメジメと湿気のこもる環境を好みます。
配管が壊れていたり、年中雨漏りしたりしていて、木材が腐食してしまっている場所などがあれば要チェックです。
以上のポイントを踏まえたうえで、被害箇所と規模が大きそうな場合は、おとなしく専門の駆除業者へ依頼をしたほうが良いでしょう。
発生しているシロアリの種類と被害状況を確認する
点検箇所の把握と装備が整ったら、実際に発生しているシロアリを目視して、その種類を判別しましょう。
シロアリは種類によって生態が違うので、防除するための手段も異なるためです。
日本のシロアリ被害の多くは、ヤマトシロアリとイエシロアリによって引き起こされています。
また、少数ですがアメリカカンザイシロアリによる被害もあります。
それぞれのシロアリの特徴は以下の通りですので、どの種類なのかを判断をしていきましょう。
ヤマトシロアリ | イエシロアリ | アメリカカンザイシロアリ | |
---|---|---|---|
分布 | 北海道の北部を除く日本全土 | 千葉県以西の温暖な沿岸部 | 宮城県から沖縄まで24都道府県に点在 |
巣 | 加害箇所に住み着く(巣は作らない) | 加害箇所とは別の場所に塊状の大きな巣をつくる | 加害箇所に小集団で住み着く(巣は作らない) |
1集団の個体数 | 2~3万匹 | 50~100万匹 | 数百~数千匹 |
分類 | 土壌性シロアリ | 土壌性シロアリ | 乾材シロアリ |
ヤマトシロアリとイエシロアリは土壌性シロアリのため、床下の土中などに巣を作ります。
一方、アメリカカンザイシロアリはその名の通り乾材シロアリで、家屋の様々な木材を食害します。
上記の特徴を参考にしても見分けがつかない場合は、あまり気持ちの良いものではありませんが、シロアリを目視で観察して種類を特定します。
以下のページでシロアリの種類の判別方法を詳しく掲載しているので、参考にしてください。
シロアリの種類を見分ける!種類別の駆除方法を紹介
自分でシロアリ駆除できるか(業者に依頼すべきか)を判断する
家屋の点検箇所を周りきり、発生しているシロアリの種別もわかったところで大事なのが、DIYでの駆除が可能な被害状況か否かを判断することです。
被害規模や状況によってはDIYでの駆除が向かない、もしくは、そもそも素人による駆除が不可能な場合があるからです。
具体的には、以下の条件に当てはまる場合、DIYでの駆除は推奨されません。
- 家屋の構造上、侵入できない点検箇所がある
- 軒下がコンクリートで密閉されていたり、屋根裏が断熱材などで覗けない構造になっていたりすると、シロアリの被害状況を正確に把握できません。
調査が完全ではない状態では、駆除を始めても根本的な解決は見込めません。 - シロアリ被害の範囲が大きく全容がわからない
- 家屋内の複数箇所でのシロアリの発生や、非常に多数のシロアリの個体が発見された場合は要注意です。
自分自身での調査には限界があるので、適切な防除方法を見誤る恐れがあります。 - アメリカカンザイシロアリによる被害
- 近年、被害が増加している傾向にあるアメリカカンザイシロアリは、家のどの場所に集中して生息しているのか、発見が難しいとされています。
アメリカカンザイシロアリを見つけてしまった場合は、おとなしくプロの業者へ依頼するべきです。
上記の他にも、自身で薬剤散布を行うことへの抵抗や、シロアリの被害範囲を漏れなく見つけて駆除をする自信が持てない人は、DIYを諦めるべきです。
「自分で駆除をしない」という人は、お近くのシロアリ駆除業者を探してみましょう。
②DIYでシロアリ駆除ができる薬剤と道具の購入
シロアリ被害の調査・点検が済んだところで、駆除のための準備に入ります。
ホームセンター等でも手軽に購入できる、駆除を進めるうえで必要な道具リストは以下の通りです。
- 防護服
- マスクとゴーグル
- ヘッドライト
- ベイト剤
- 散布薬剤(木部用・土壌用)
- 噴霧器
- 電動ドライバー
この内、防護服やマスク、ヘッドライトなどは、先ほどお伝えしたシロアリ被害調査用の装備と同様のもので大丈夫です。
軍手は一般的なもので良いと思いますが、薬剤などで汚れることを考えて使い捨ての商品が良いでしょう。
自分でシロアリ駆除をするための薬剤
自身でシロアリ駆除を行う際は、後述する「ベイト剤」と「薬剤散布」による作業が中心です。
以下の商品を参考にして薬剤の準備を進めましょう。
おすすめのベイト剤
後ほどご説明する、ベイト工法で使うおすすめの薬剤を選びました。
ベイト剤(毒餌)を自分で入れる必要のない、ステーションとベイト剤が一体型となったタイプの商品です。
そのまま設置するだけなので、簡単にベイト工法を実施できます。

おすすめの散布薬剤
こちらも後ほどご説明する、薬剤散布(バリア工法)を行うために使用するおすすめの薬剤です。
バリア工法では、木材に対する処理と地面に対する処理で別々の薬剤を使います。
下記のどちらの散布用薬剤も、日本しろあり対策協会と日本木材保存協会の認定薬剤なので安心です。
散布する薬品の臭いがキツいと作業に支障をきたしますし、強すぎる薬品は健康上のリスクもあるので選ばないほうが良いでしょう。


シロアリ駆除剤を購入する際は、おすすめの市販のシロアリ駆除剤トップ5をご紹介!も参考にしてください。
薬剤散布を行うための噴霧器

広範囲の薬剤散布を行う際は液剤を多く持ち運ぶので、スプレーではなく噴霧器の利用が適しています。
噴霧器には蓄圧式や電動式がありますが、ここでは比較的サイズが小さく軽量な、手動の蓄圧式噴霧器を紹介しています。
噴霧器を選ぶ際は、噴霧器を使用したシロアリ駆除のメリットとデメリットもぜひ参考にしてください。
穿孔して薬剤注入を行うための電動ドリル

電動ドリルは、バリア工法において家屋の柱や床材に穴をあける処理を行う際に用います。
バッテリー式で持ち運びができ、様々なサイズのドリル径が付け替え可能なものが良いでしょう。
③自分で行うシロアリ駆除と予防(実践編)
駆除に使用する装備が整ったら、いよいよシロアリの駆除をしていきましょう!
基本的に、シロアリの駆除と予防は同時に行うことができます。
シロアリの駆除方法も以下のように様々です。
方法 | 速効性 | 駆除範囲 | 安全性 | 簡単さ |
---|---|---|---|---|
液状薬剤=薬剤散布法(バリア工法) | ◎ | ◎ | 〇 | △ |
設置型薬剤=ベイト工法 | △ | ◎ | ◎ | 〇 |
粒状薬剤 | 〇 | 〇 | △ | △ |
スプレー式薬剤 | 〇 | × | △ | ◎ |
このうち、作業性・安全性や駆除効果を考えると、総合的に見て「薬剤散布法(バリア工法)」と「ベイト工法」の2つの駆除方法が優れています。
薬剤散布法(バリア工法)とは

バリア工法は、薬剤を壁や支柱へ注入したり、土壌へ散布することでシロアリを駆除する方法です。
シロアリの生息域に直接、薬剤を作用させるので、高い駆除効果が見込めます。
駆除と合わせて、シロアリの侵入経路に薬剤散布することで予防も可能です。
シロアリ駆除の薬剤散布法って?ベイト工法との違い・自分でする方法をご紹介
ベイト工法とは

ベイト工法は、「ベイト剤」と呼ばれる薬剤を混入させた餌をシロアリの巣へ持ち帰らせ、巣にいるシロアリごと駆除する方法です。
シロアリがベイト剤を食べた後、ある程度の時間が経過してから効果が発揮されるため、薬剤の影響は巣に戻ってからも発揮されます。
これにより、餌を食べたシロアリだけでなく、巣に潜むシロアリにも薬剤の効果が発揮され、最終的に巣を丸ごと除去することができる仕組みです。
参考:シロアリ駆除のベイト剤の効果は?気になる特徴と注意点について
今回は、バリア工法とベイト工法、2つの駆除方法の実践手順をお伝えしていきます。
DIYで薬剤散布法(バリア工法)による駆除をする手順
薬剤散布法は下記のように、①「木部処理(家屋の基礎部分への処理)」→②「土壌処理(地面への処理)」の手順で進めていきましょう。
①木部処理で基礎などへ薬剤を散布する

木部処理ではまず、シロアリの発生箇所や侵入経路となる木材に対して、電動ドリルで穴を開けます(「穿孔処理」と言います)。
穴をあける箇所は主に、木材と木材の接する箇所や、基礎が地面と接している部分です。
穴の直径は、家の土台にあたる大きな木材には5~10mm程度、床材や薄い木材には3~5mm程度です。
穿孔する深さは、木材の厚みに対して3分の2程度になるようにします。貫通はさせません。
ここで注意したいのが、あまりにも穿孔処理をし過ぎると、家屋の強度が落ちてしまうことです。
1つの柱に対して、数か所程度の穴の数を目安にあけていきましょう。
その際、穴と穴の間隔は30センチほど離すのを意識してください。
穴をあけ終わったら、穴にノズルを挿入して「木部処理用の薬剤」を注入していきます。
穿孔作業後の見た目が気になるという方は、木栓で穴を塞ぐ「木栓処理」まで行うと良いでしょう。

注入するだけでなく、家屋の基礎部分に万遍なく薬剤を散布(もしくは塗布)していきます。
特に、「蟻道」という、シロアリが土や食べかすなどで作った道や、木材の継ぎ目、通風口などは徹底的に薬剤を吹き付けるようにしていきます。
②土壌処理で地面に薬剤を散布する

木材への対処が終わったら、「土壌処理用の薬剤」で地面付近への薬剤散布を行ってください。
シロアリは基本的に、家の下の土壌より家屋に侵入してくるからです。
トイレや風呂場といった水回りの周辺はシロアリが巣食いやすいので、重点的に処理をしましょう。
上の写真の様に、支柱や配管の立ち上がり箇所などを中心に、約20cm幅で薬剤が広がるように散布をしていきます。
こうすることで、地面から家屋へシロアリが伝ってくるのを予防することができます。
バリア工法の作業の注意点
バリア工法を行う際の注意点としては、薬剤の散布が不十分だと防除の効果を得られにくいことです。
しっかりとシロアリの予防を行うためにも、木部処理と土壌処理の両方を徹底して行う必要があります。
また、上記の徹底した作業を行おうとすると、バリア工法には長い所要時間がかかります。
長時間の作業を、暗く狭い軒下で行うには体力も必要となります。
バリア工法にかかる時間の目安は、15坪の広さで1~2日、20坪の広さで2~3日ほどです。
参考:シロアリ駆除にかかる日数は?工法ごとに詳しく解説
漏れなく駆除、予防を行うためにも、作業に当てるスケジュールをしっかり確保しておきましょう。
DIYでベイト工法による駆除をする手順
ベイト工法は以下のように、①ベイト剤の準備→②蟻道へのベイト剤の設置→③シロアリのステーションへの出入り確認の3工程で進めます。
①ベイト剤を準備する
ベイト剤は基本的に、薬剤の部分と「ベイトステーション」と呼ばれる薬剤の入れ物が1セットになっています。

設置前の準備として、ベイト剤をステーション内に入れておきましょう。
ステーションとベイト剤が一体型になっているものを使う場合は、そのまま使用できます。
なお、ベイト剤の設置数の目安は2坪に1個ほどですので、ご自身の設置する範囲をあらかじめ考えて購入しておきましょう。
②シロアリの通り道(蟻道)にベイト剤を設置する
ベイト剤をシロアリが餌などを運ぶ蟻道を中心に、一定間隔で設置していきます。

設置の際は、必ず建物の基礎から20〜30cm離した位置にステーションが入る程度の深さの穴を掘って埋めます。
埋める深さは、ベイト剤の頭が少し地表に出るくらいで大丈夫です。
壁面に設置をする場合は、養生テープなどを使ってしっかりと固定をしておきましょう。
③ベイトステーションへのシロアリの出入りを確認する
ベイト剤の設置後1~2か月ほどしたら、ステーションを確認しにいき、シロアリがエサを食べているかどうかを確認してください。

多数のシロアリがステーション内におり、ベイト剤に食いついているようであれば駆除が進んでいる最中になります。
もし、ベイト剤が残り少なくなっているようであれば、設置済みのベイト剤の横に、新たにベイトステーションを設置します。
ベイト工法の作業の注意点
前述した食いつきの確認の際に、ベイト剤にシロアリがヒットしていない場合は、設置した箇所が悪く、効果を発揮できていない恐れがあります。
目安として、6ヶ月放置してもシロアリが確認できない場合は、ベイト剤の設置箇所を変更すべきです。
また、ステーションの確認作業を何度も行うと、神経質な生物であるシロアリに刺激を与えてしまい、逃亡する恐れがあります。
何度も見たくなってしまいがちですが、食いつきの確認は月に1回ほどの頻度にしておきましょう。
自分でできるシロアリの再発防止策

シロアリの駆除が完了したからといって安心は禁物です。
残念ながら、今後二度とシロアリが発生しないという保証はないためです。
シロアリは数万匹規模で活動しているため、調査・点検時に漏れてしまった発生個所などがあると再繁殖してしまう可能性があります。
また、薬剤による予防効果にもリミットがあり、一般的に薬剤散布法で5年、ベイト工法で1~2年ほどが効果の持続期間と言われています。
そこで今回は、シロアリの再発を防止する代表的な2つの対策を紹介していきます。
①シロアリの好む環境を作らないようにする
シロアリは湿気を好む性質があるため、家屋全体を乾いた状態に保つ工夫が有効です。
家の窓を開けて積極的に換気をしたり、壁面に家具などを密着させず風通しを良くしたり、といった事を意識して行いましょう。
また、シロアリのエサとなる木材や紙の存在も要注意です。
家の周辺にある切り株を除去したり、段ボールや古紙をすぐに処分するなどを心がけましょう。
②家屋の修繕をする
前述した湿気対策にも関係しますが、雨漏りや水漏れ、家屋に発生したヒビなどの存在は、シロアリを誘因するきっかけになりやすいです。
古くなってしまった箇所や、修理が必要な場所を放置せず、建物を健全な状態に保つことが大切です。
以上が代表的なシロアリの再発防止策になりますが、薬剤による防除作業も数年間隔で行うことをおすすめします。
薬剤での予防と、日常的な再発防止のダブル対策で、シロアリ被害を未然に防いでいきましょう。
自分でシロアリ駆除をする際のQ&A
DIYでシロアリ駆除をする際に、よくある質問を以下にまとめました。
Q1.スプレーでシロアリ駆除をするのはダメなの?
結論から言うと、殺虫スプレーによるシロアリ駆除はおすすめできません。
殺虫剤に含まれる忌避(シロアリが嫌って寄り付かなくなる)成分によって周囲のシロアリが逃げてしまい、駆除がしづらい奥の場所に引越しして巣を作るケースが多いからです。
そうすると、かえってシロアリを奥に隠れさせることとなり、駆除がし辛くなってしまいます。
前述したバリア工法や、ベイト工法による地道な防除作業を行うようにしましょう。
Q2.バルサンでシロアリ駆除はできる?
シロアリはゴキブリの仲間である、という知識をお持ちの方もいると思います。
しかし、ゴキブリ同様にバルサンでのシロアリ駆除を行うのは避けた方が無難です。
その理由は、前述したスプレーでの駆除と同様に、シロアリが家の奥まった場所へ逃亡してしまうリスクがあるからです。
やはり、ベイト剤や薬剤散布による駆除を徹底して行った方が確実に駆逐できます。
シロアリの駆除にバルサンは効果があるの?シロアリ専用薬剤も紹介!
Q3.家の中に発生している羽アリはどう駆除すればいい?
居住スペースなどにシロアリが大量発生しているのは非常に困りますよね。
そういった被害の場合は、落ち着いて羽アリなどを掃除機で吸い込むことをおすすめします。
家をまるごと食べてしまう怖いイメージのあるシロアリですが、実はちょっとの衝撃でも死んでしまうほど繊細な生き物です。
掃除機の吸い込む圧力程度の衝撃さえあれば、ほとんどのシロアリは死滅してしまいます。
また、水分がなければ生きていけないので、掃除機の中で生き残ったシロアリも死んでしまいます。
吸い終わったら、そのままゴミとして処分してください。
羽蟻が大量発生する原因と正しい駆除方法
自分でシロアリ駆除をするメリット・デメリット
ここまで、自分でシロアリを駆除する方法についてご紹介してきました。
冒頭でもお伝えしたとおり、シロアリ駆除をDIYすれば安い費用で手軽に行えますが、完全に駆除しきれないかもしれないといったリスクもあります。
ここでは、そういった自分でシロアリ駆除を行うメリット・デメリットをまとめてみました。
メリット | デメリット |
---|---|
・業者に依頼するよりも料金が安い ・好きなタイミングで実施できるので日程調整などが不要 ・他人を家に入れる必要がない |
・シロアリを完全に駆除できない恐れがある ・建造物に傷をつけてしまう恐れがある ・作業者や居住者の安全性への不安 |
それぞれを詳しく見てみましょう。
DIYでシロアリ駆除をするメリットは「気軽さ」と「安さ」
自分でシロアリを駆除する場合は、「気軽さ」と費用の「安さ」が最大のメリットです。
シロアリの駆除には数日かかるのはお伝え済みの通りで、仮に駆除業者へ依頼をした場合、何日間も業者が家へ出入りすることになります。
自身や家族のスケジュールを考慮し、また他人が何度も家へ出入りすることを考えると、自身で駆除を行った方が気軽ですよね。
また、シロアリ駆除を業者へ作業を依頼すると坪単価が8,000円ほどで、仮に40坪の家屋の場合は30万円ほどの費用がかかる計算です。
一方、今回ご紹介したDIYでの駆除で同じ40坪の駆除を行えば、駆除グッズの購入費用の3万円~4万円ほどしかかからないため、非常に安く済みます。
DIYでシロアリ駆除をするデメリットは「再発リスク」と「作業への不安」
逆に、DIYでシロアリを駆除する場合は、「再発リスク」と「不慣れな作業への不安」がデメリットとしてあげられます。
これまでご紹介してきたとおり、シロアリ駆除は徹底した防除を行うことで効果を発揮するものです。
自身での調査点検や駆除作業が不足していた場合は、シロアリが再発するリスクがあることを念頭に置かなければなりません。
また、家屋の複数の箇所で駆除作業を行うため、慣れていない人が行うと家屋を傷つけてしまう恐れもあります。
合わせて、薬品を多用することから、自身を含めた居住者の健康リスクも考慮しておく必要があります。
以上のメリットとデメリットを踏まえたうえで、「やはり自分で駆除するのは難しいな」と素直に思った方は、プロのシロアリ駆除業者を探しましょう。
自分でシロアリ駆除をするメリット・デメリット
これまで見てきたように、自分でシロアリを駆除するには、複数の専門的な工程と、徹底した作業を行う必要があることをお分かり頂けたかと思います。
いずれの方法もホームセンターなどで購入できる薬剤やアイテムで行えますが、確実な駆除を望むのであれば、やはり専門のシロアリ駆除業者へ依頼をしたほうがよいです。
経験豊富な専門業者に依頼すれば、自分で対処するのが難しいことでもスムーズに解決ができるはずです。
シロアリ駆除を業者に依頼するなら、厳格な審査をクリアしたプロが集う、当「ファインドプロ」を利用するのがおすすめです。
ファインドプロでは、各シロアリ駆除業者の口コミや料金相場がわかるので、ご自身で納得のいく専門業者を選ぶことができます。
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