「シロアリが庭木に!」駆除する方法と放置するリスク

「シロアリ」と聞くと、床下で巣を作っている様子をイメージする方が多いのではないでしょうか。
実は屋外に巣を作って繁殖してしまうケースも存在します。
特に、庭木がある家庭は要注意です。
実は、屋内だけでなく庭木に巣を作ることもあります。
建物に被害はないものの、このまま放置しておいても問題ないのか気になる…という方は多いのではないでしょうか。
そこで、今回は庭木に潜むシロアリを放置するリスクと駆除する方法についてご紹介します。
シロアリの被害は建物だけではない!

冒頭でも触れた通り、シロアリの被害は建物だけではありません。屋外でもシロアリが繁殖してしまうケースは存在します。
もともと、シロアリは木材を餌とする生き物のため、建物以外に「庭木」を住み場にしてしまうことがあります。
ガーデニングが趣味である家庭の場合は、シロアリにとって住みやすい環境になっていることもあるため注意が必要です。
特に、枯れた木や腐った木などが庭にある場合はシロアリが住み着きやすく、あっという間に侵食されてしまう可能性が高いです。
庭木がある家庭は「枯れた木」「腐った木」などを放置しておかないように心がける必要があります。
また、「梅雨時期」のガーデニングも注意しましょう。
梅雨時期は湿度が高く、気が付かないところで木が腐っているケースが少なくありません。
手入れが行き届かない庭木の場合は見えない部分が腐っている、といった状況に陥っている可能性があります。
湿度の高さと腐った木のある環境はシロアリにとって好条件の場所です。
シロアリ被害を加速させてしまう恐れもあるため、梅雨時期には一度庭木を全てチェックし、腐っている木はないか確認してみましょう。
また、庭木の他にも木材があればシロアリ被害のリスクがあるため、こちらも要注意。
具体的に、シロアリ被害のリスクがあるのは下記の3つです。
- ウッドデッキ
- 枕木
- ラティス
これらの木材は、状況によってはシロアリのエサとされてしまう可能性があります。
庭に木製のものがある場合は、庭木同様にきちんとチェックしておきましょう。
庭木を侵食するシロアリの駆除方法は?
庭木を侵食するシロアリを駆除する方法は2つあります。
- 薬剤の散布
- 駆除剤の設置
以下では、具体的な駆除方法についてご紹介します。
薬剤を散布してシロアリを駆除する
まず、定番の駆除方法であるのが「薬剤の散布」です。
庭木に直接散布するだけでなく、その周囲、可能であれば建物の外周にも散布しておくと安心です。
被害を把握している場所だけでなく、見えないところで浸食が進んでいる可能性もあるため、駆除範囲は広めに設定しましょう。
また、散布するだけでは木の中や地面に潜むシロアリに効果が表れない可能性があるため、薬剤を注入することも大切です。
専用のシロアリ駆除剤が販売されているので、注入できるタイプの商品も準備しておくと良いでしょう。
使用する薬剤は「シロアリアース」などのような、防カビ成分、防腐剤成分などが配合されているものがおすすめ。
スプレー噴射、木材への注入なども出来るため使い勝手も良く、初心者にもピッタリです。

薬剤を散布することは、即効性の高さが魅力の駆除方法です。
シロアリアース以外のおすすめスプレー材は以下の記事を参考にしてみてください。
シロアリの駆除をすぐに!スプレー殺虫剤・予防剤を紹介
速効性というメリットの一方で、デメリットも存在します。
薬剤は人体や動物に影響があるため、以下の2点の注意が必要です。
- マスクや手袋をして作業する
- 作業中は子供やペットを近づけない
建物で待機させておくか、作業中は外出してもらうなどして、安全を確保したうえで作用を進めましょう。
駆除剤の人体やペットへの影響は、以下に記載しています。
シロアリ駆除は人やペットの健康に影響がある?
近くに駆除剤を設置してシロアリを駆除する
駆除剤を設置してシロアリを駆除する方法として「ベイト工法」があります。
シロアリが現れそうな場所に駆除剤を設置するという方法です。
この駆除剤にはシロアリの身体に影響を及ぼす薬剤が入っており、シロアリが食べることで死んでしまいます。
シロアリは餌を巣に持ち帰る習性があることから、巣丸ごと駆除できるというメリットがあります。
駆除漏れのリスクが低く、駆除方法も手軽であることから近年人気を集めている駆除方法ですが、即効性が低いことが難点です。
浸食されている庭木が建物に近い場合や、既に建物に侵入されている可能性がある場合など、緊急性が高い場合は不向きになることがあるため注意しましょう。
利点として、このベイト工法は「人体や動物には影響がないため安心して作業ができる」ということが挙げられます。
ベイト工法で使用される薬剤は「脱皮を抑制する成分」が含まれており、脱皮を必要としない哺乳類にはほとんど害がありません。
小さな子供やペットがいる家庭であれば、ベイト工法は安心して使用できる薬剤といえます。
初めてであれば、「シロアリハンター」がおすすめです。
フタを開けるだけで中の薬剤の様子を把握することができ、タイミングを見ながら薬剤を交換しやすいという特徴があります。

シロアリによる被害規模を確認することも大切
庭木のシロアリを駆除するにあたり、その被害の規模を知ることも大切です。
プランターや床下の確認などシロアリが潜んでいないか調べましょう。
シロアリは見えない部分に潜んで徐々に繁殖していくことも多いため、「気が付いたらあちこちにシロアリの巣が…」といった状況に陥ってしまうことがあります。
庭木だけでなく、建物へのリスクも上昇してしまうため注意が必要。
適切に駆除するためにも、庭木の状況やプランター周辺、床下などは徹底的にチェックしておきましょう。
また、シロアリの姿が見えなくても「痕跡」で被害状況は分かります。
例えば「シロアリのフン」「シロアリの死骸」「シロアリの羽」「蟻道」など、シロアリの姿が見えなくてもこれらの痕跡があればシロアリの被害を受けている可能性が考えられます。
どのあたりに痕跡があったかをよくチェックし、被害の規模を具体的に想定しておくとよいでしょう。
駆除範囲が明確になり、自分での駆除はもちろんのこと、業者に依頼する際にもスムーズに被害状況を把握してもらうことができます。
シロアリ被害の見分け方は、シロアリ被害を見分けるポイントを写真で解説を参考にしてみてください。
庭木のシロアリを放置するとどうなるの?

庭木にシロアリを放置してしまうと、以下の2つのリスクが高まります。
- 地震や強風などで家屋が倒れやすくなる
- 建物に被害が及ぶ可能性がある
以下で詳しく紹介するので、駆除すべきか迷っている方は読んでおきましょう。
地震や強風などで倒れやすくなる
シロアリの浸食状況によっては、木の内部が既にスカスカの状態に陥っているという可能性があります。
その場合、強風や地震などで倒れやすくなってしまうため非常に危険です。
特に、大きめの庭木である場合は大惨事になることもあり、早めに対処する必要があります。
特に「人が通りやすい場所」「建物に近い場所」は、事故につながりやすいため、シロアリ被害を放置するのは好ましくありません。
大きめの庭木を植えている家庭は、被害状況を確認する際も十分に注意したうえで行いましょう。
建物に被害が及ぶ可能性がある
現時点でのシロアリ被害は庭木だけですが、今後建物に被害が及ぶ可能性も十分考えられます。
シロアリが好む「湿度の高い場所」「暗い場所」「腐った木材がある場所」という条件が揃っていれば、あっという間に建物もシロアリに侵食されてしまいます。
「床下」「壁の中」などはシロアリが住み着きやすく、そのうえ気が付きにくいため厄介な場所です。
建物を守りたいのであれば早めに対策し、しっかりと建物の安全を確保しましょう。
まとめ
シロアリ被害は庭木に及ぶこともあり、必ずしも建物だけとは限りません。
今回解説した通り、放置は様々なリスクが生じることを念頭に入れておきましょう。
庭木のシロアリであれば「建物には影響が出ていないし、放置しても大丈夫だろう」と考えないようにしてください。
シロアリ対策は「早めの駆除」が基本ですから、シロアリ被害を発見した時点で駆除を検討することが大切です。
最近は、自分で対策できるようホームセンターなどでは様々なシロアリ駆除商品が販売されていますが、自分で駆除すると「駆除漏れ」「痕跡の見逃し」などの可能性が高いという難点があります。
確実にシロアリを駆除したいのであれば、プロに依頼することがおすすめ。
ぜひ、今回の記事を参考にしながら今後のシロアリ対策について検討してみましょう。