シロアリの駆除と予防の違いとは

シロアリ対策には、駆除と予防の二種類があります。
白蟻の被害に不安がある方で、駆除と予防のどちらを行えばいいのか、わからない方も多いのではないでしょうか。
結論から述べると、シロアリの被害から家屋を守るためには、駆除と予防のどちらも行うのが良いです。
この記事では、駆除と予防の違いについて解説し、それぞれの必要性や施工の流れについてご紹介します。
シロアリ対策には駆除と予防がある

シロアリ対策には、上述したように以下の2種類があります。
- 白蟻がすでに発生している場合の「駆除」
- シロアリの発生を未然に防ぐための「予防」
駆除と予防では、シロアリ対策の目的が異なるため、どちらを行うかの判断は現在の状況に合わせて行いましょう。
シロアリを見つけたらすぐに駆除することも大切です。
そのとき、には床下などあらゆるところに数万匹のシロアリが潜んでいる可能性があるため注意しましょうります。
被害を未然に防ぐためにも予防を行うことが重要になってきます。
駆除をしたとしても、今後シロアリが発生しないという保証は一切ありません。
そのため、専門業者に駆除を依頼した場合は、予防とセットで行われることが一般的となっています。
シロアリ駆除とは
シロアリの駆除は、すでにシロアリが発生している際に行います。
シロアリの駆除を行うためには、発生源や侵入経路を正確に把握することが必要です。
まず、建物周辺や床下の状況を確認します。
水まわりなど湿度が高いところはシロアリが好む場所なので、念入りに確認が行われるのが一般的です。
この調査結果を元に、必要な薬剤の種類や駆除方法を提案します。
シロアリの発生場所や侵入経路によって、適切な薬剤や方法が異なるので、作業内容に納得できたら、施工の予定日を調整しましょう。
当日は、まず家具など家のものが汚れないように、しっかりと養生しましょう。
養生後は、シロアリの被害が確認されたすべての箇所に薬剤を注入していきます。
そして、土壌にも薬剤を注入することで、土の中から床下への侵入を防ぎ駆除します。
駆除が完了したら、養生を外し、家の状態を元に戻して終了です。
家が汚れることが心配になるかもしれませんが、施工後はしっかりと掃除も行われるので問題ありません。
施工後には、今後に関しての説明が行われるので、何か不安があればこのタイミングで聞いておきましょう。
シロアリ駆除の方法については、以下の記事も参考にしてみてください。
シロアリ駆除の方法は?それぞれのメリット・デメリットをご紹介
シロアリの予防とは
シロアリの予防では、床下などの発生しやすい箇所や侵入経路として使用される可能性のある部分を予測して行われます。
駆除のときと同様に、床下や周辺状況の確認、そして家具などに養生を施した後に施工をするといった流れです。
シロアリが好む木材やコンクリートに薬剤を注入することで、そのポイントを嫌がるようになります。
床下にも、土の中からの侵入を防ぐために薬剤を散布するのがポイントです。
薬剤散布を行うことで、地面に薬剤のバリア層が生まれ、シロアリの侵入を防ぐことができます。
その他の方法として、ベイト工法を用いるケースもあります。
ベイト工法は、薬剤を混ぜ合わせたシロアリ用の餌を設置する方法です。
餌を建物の周辺にセットすることでシロアリが食いつき、家屋に被害を及ぼす前に駆除することが可能です。
また、シロアリは餌を巣に持ち帰る習性があるので、近くに巣ができたとしても、その中にいるシロアリの根絶が期待できます。
この方法は、予防だけでなく駆除としても利用されるでしょう。
シロアリの予防に関しては、シロアリ防除の必要性は?防除の方法や費用を紹介にも記載があります。
合わせて参考にしてみてください。
シロアリ駆除や予防はどのタイミングで行う?

シロアリの駆除と予防で行うタイミングは異なります。
それぞれに合ったタイミングで駆除や予防を行うようにしましょう。
シロアリ駆除のタイミング
シロアリの駆除は、発見後に行うのが基本です。
見つけたときには、すでに進行が広範囲に及んでいることが予想されるので、できるだけ早く専門業者に依頼するようにしましょう。
早ければ早いほど被害の拡大を抑えることができます。
シロアリ予防のタイミング
予防に関しては、はじめて行うときは特にタイミングは決まっていません。
ただ、駆除と同様に、早く行えば行うほど被害を受けるリスクを抑えられます。
駆除を行った後に予防をするという場合は、5年を目安に行うようにしてください。
使用される薬剤によっても多少異なりますが、日本しろあり対策教会で認定されている薬剤の場合は、有効期限が5年に設定されています。
シロアリの駆除を行ったらそこで安心する人もいますが、効力が切れると再びシロアリが発生し、被害を受ける可能性があります。
あらかじめ薬剤の有効期限を確認しておき、そのタイミングで予防を行うようにしましょう。
シロアリの駆除と予防の料金の違い
シロアリ駆除と予防では、料金に大きな違いはありません。
というのも、駆除と予防では、施工内容がほとんど同じだからです。
相場としては、1㎡あたり2,000円程度で、坪単価ではおよそ6,000円です。
追加工事や、補償内容によって料金が変動するため、一度業者に見積もりを取るのが良いでしょう。
シロアリの駆除や予防で迷ったときの相談
シロアリの駆除や予防に関して少しでも悩むのであれば、専門業者に相談するようにしましょう。
白蟻は主に目に見えないところで活動しているので、被害を防ぐためにはさまざまな対策が必要になります。
シロアリを見つけると殺虫剤で駆除しようと考える人がいるかもしれませんが、ベストな方法ではありません。
白蟻が警戒してしまい、巣を別の場所に移動させてしまうこともあります。
そうなると、被害はさらに拡大することになります。
このように、一見問題なさそうな行動であっても、シロアリに関しては逆効果になる場合があるため注意しましょう。
予防に関しても、的確なポイントに処理を行うためには、適切な調査が必要です。
もちろん、自分で行えるという人は問題ありませんが、少しでも不安があるようなら、一度専門業者に相談することをおすすめします。
そうすることで、シロアリの被害を気にすることなく、安心して生活することができるでしょう。
自分で駆除や予防を考えている方は、以下の記事を参考にしてみてください。
シロアリ駆除を自分でする方法と薬剤によるDIYの予防対策
まとめ
シロアリの駆除と予防の違いをまとめると以下の様になります。
シロアリ駆除 | シロアリ予防 | |
---|---|---|
目的 | 発生した白蟻の駆除 | まだ発生していない白蟻の予防 |
時期 | 白蟻発見後すぐ | 5年おき |
料金 | 約6,000円/坪 | 約6,000円/坪 |
シロアリへの対策をするためには、駆除と予防をどちらも行うことが大切です。
駆除を行ったとしても、今後シロアリが発生しない保証はありません。
また、予防に関しても薬剤の効力は時間が経つと切れてしまうので、定期的に点検する必要があります。
どちらも自分で行うことはできますが、少しでも不安があるようであれば、プロの専門業者に一度相談してみてはいかがでしょうか。
多少の費用はかかりますが、そうすることでより安心した生活を送ることができるでしょう。