ネズミ駆除に効果があるハッカ油の作り方!使用方法と注意点も解説

ネズミを家から追い出す方法の一つに、ハッカ油があります。
特に「ネズミの姿を見ずに追い払いたい」「費用や手間をかけずに駆除したい」と思っている方にはぴったりです。
では、ハッカ油を使ってどのようにネズミを駆除するのでしょうか。
この記事では、ハッカ油のネズミ対策への効果やハッカ油スプレーの作り方、ハッカ油を使うときの注意点について紹介します。

ネズミ対策にハッカ油は本当に効果ある?
結論から言えば、ネズミ対策にハッカ油は効果があります。
効果的な理由は、単純にネズミがハッカの匂いを嫌うからです。
ネズミは餌を見つけるために体のあらゆる器官が発達しており、その一つが嗅覚です。
そのため、嫌いな匂いであるハッカ油の匂いがするところにネズミは近づこうとしません。
しかし、家の中でただハッカ油の匂いを撒き散らすだけでは、あまり効果が期待できないでしょう。
ハッカ油の効果的な使い方は「ネズミ駆除にハッカ油を効果的に使う方法」の章で詳しく紹介していきます。
ネズミ対策にハッカ油が効果的な理由
ネズミがハッカ油の匂いを嫌う理由は、メントールが多く含まれているからです。
ネズミには好きな匂いと嫌いな匂いがあり、ナッツや果実などの甘い香りには近寄ってくる反面、ハッカのような刺激の強いハーブ類は苦手です。
嫌いな匂いには忌避反応を示して近づかなくなるため、ハッカ油はネズミを駆除するための忌避剤によく使われています。
簡単!ハッカ油スプレーの作り方

ハッカ油はネズミ対策に効果的ですが、ただ家の中に散布するだけでは意味がありません。
スプレーにして、ネズミがいそうな場所にまんべんなく撒くのがポイントです。
ハッカ油はホームセンターやドラッグストアで売られているので、ご自宅で簡単に作れます。
家にネズミの気配を感じて対策したいと思っている方は、「ハッカ油」「エタノール」を購入して、以下の方法で作ってみましょう。
ハッカ油の材料
- ハッカ油(5~10滴)
- 精製水45ml
- 無水エタノール5ml
ハッカ油を作る手順
- 無水エタノールとハッカ油を容器の中に入れてよく混ぜ合わせる
- 最後に水を入れて混ぜる
- ガラスなどの容器に入れる
ハッカ油は油のため、水とはきれいに混ざり合いません。
そこで、無水エタノールを入れることでハッカ油と水の混ざり具合がよくなります。
混ぜる順番を間違えると成分がしっかりと混ざり合わないことがあるので、きちんと順番を守って作りましょう。
なお、できたハッカ油スプレーは、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ガラスなどの耐性のある容器に入れて使用するのが大切です。
「ネズミ対策にハッカ油を使う際の4つの注意点」の章でも説明しますが、ポリスチレン容器(PS)に入れると溶けてしまうため、注意が必要です。


ネズミ駆除にハッカ油を効果的に使う方法
ハッカ油スプレーでより効果的にネズミを追い出すには、次の2つを意識してください。
- ラットサインに念入りにハッカ油を撒く
- 1日3回繰り返しスプレーする
それぞれ説明していきます。
ラットサインに念入りにハッカ油を撒く
ハッカ油スプレーは、ラットサインがある場所を中心に散布しましょう。
ラットサインとはネズミがいたことがわかる痕跡で、例えば糞尿やかじった跡、足跡、黒っぽい汚れです。
ネズミは目が悪いので壁や床などに体を触れさせて移動することが多く、体についた油や汚れが通り道に付着します。
ネズミの通り道にハッカ油を撒き、ネズミが嫌がる空間を作りましょう。
なお、ラットサインがわかりにくいときは、以下のネズミの侵入口となりやすい場所や住みつきやすい場所にハッカ油スプレーを撒くといいでしょう。
ネズミの主な侵入口
- 屋根下の通気口
- 電線導入部と壁の隙間
- 換気扇
- 配管と壁の貫通部分の隙間
- 戸袋の隙間
- 屋根のひさしの下の隙間
- 壁のひび割れや穴
- 住宅と基礎の隙間
ネズミが住みつく場所
- 屋根裏や天井裏
- 壁や断熱材の隙間
- 家具の裏
- 電化製品の近く
- 床下
- 押入れ
1日3回繰り返しスプレーする
ハッカ油スプレーの効果を発揮させるには、成分が十分に残った状態を維持することが大切です。
香りが持続するのは6〜12時間なので、1日2〜3回は同じ場所にスプレーしてください。
ほのかにハッカの香りがする程度にスプレーしておけば、香りの残り具合で次にスプレーするタイミングを判断できます。
【注意】ハッカ油スプレーの使用期限は約1週間
ハッカ油スプレーは時間が経つにつれて香りが変化するので、次第にネズミ駆除の効果が薄れてしまいます。
そのため、一度作ったら10日以内に使い切りましょう。
ネズミ駆除のためだけにハッカ油スプレーを使いきれない場合は、床掃除や虫除けスプレーとしても使用可能です。
ネズミ対策にハッカ油を使う際の4つの注意点
ハッカ油はエッセンシャルオイル(精油)の一つなので、体に優しく無害なイメージですよね。
ところが、ペットや人への健康、住宅などに対して気をつけないといけない点もあります。
これから紹介する4つに注意しながら使用してください。
- 注意1.ペットがいると使えないことがある
- 注意2. 人へも刺激が強いので敏感肌の人は要注意
- 注意3. 壁や床が変色する可能性がある
- 注意4. ポリスチレンのスプレー容器はNG
それぞれ説明していきます。
注意1.ペットがいると使えないことがある
猫や小鳥などのペットがいるご家庭では、基本的にハッカ油はNGです。
特に猫は肝臓に精油の成分を解毒する機能がないので、中毒を起こす可能性があります。
犬は使用しても大丈夫とされていますが、香りが苦手な子もいるので注意して使いましょう。
また、ハッカ油を置いたままにしていると誤飲する可能性があるため、保管には気をつけなければいけません。
注意2.人へも刺激が強いので要注意
ハッカ油は薄めて使っても皮膚に触れると、かぶれや蕁麻疹などを引き起こす可能性があります。
万が一、原液が付いてしまった場合は、大量の水で洗い流しましょう。
刺激が強く湿疹が出た場合は、医療機関に相談してください。
また、ハッカ油を飲み込むと嘔吐や胸焼け、口内炎などが現れる可能性があります。
ネズミ忌避剤の成分のハッカ油を吸入したことによって肺炎を起こした事例もあるので、取り扱いには注意してください。
注意3.壁や床が変色する可能性がある
ハッカ油スプレーにして適度に使用するのは基本的に問題ありませんが、まれに壁や床を変色させることがあります。
床や壁の素材とハッカ油の相性もあるため、目立たない部分にスプレーを吹きかけて試してみましょう。
変色しないことがわかれば、ラットサインがある場所にもハッカ油スプレーをして大丈夫です。
注意4.ポリスチレンのスプレー容器はNG
ハッカ油スプレーを入れる容器は、ポリスチレン素材(PS)のものを使ってはいけません。
なぜならスチレンは、ハッカ油に含まれるリモネンという物質によって溶けてしまうからです。
使ってもいい材質は次の3つです。
- ポリプロピレン(PP)
- ポリエチレン(PE)
- ガラス
ハッカ油スプレーを作る際は、容器の素材を確認してください。
ハッカ油以外のネズミが嫌がる匂い
ネズミが嫌う匂いはハッカ油以外にも、私たちの身の回りに存在します。
嫌いな匂いを発生させるとネズミを追い出す効果があるので、まずは自宅にあるものから試してみるのも一つの方法です。
ネズミが嫌がる匂い
- 香りの強いハーブ類
- わさび
- とうがらし
- 百合の花の香り
- クスノキ系の防虫剤
ワサビの成分やとうがらしのカプサイシンも、ネズミの忌避剤によく使用されています。
また、ネズミは生花も食べますが、百合の花の香りは苦手です。
百合の花を飾れば部屋がきれいに映えるだけでなく、ネズミを近づけない効果も期待できます。
クスノキ系の防虫剤が自宅にある場合は、ラットサインの近くに置いてみるといいでしょう。
なお、ネズミの嫌がる匂いや嫌がるものについては下記の記事で詳しく解説しています。
ネズミの嫌いなものとネズミを追い出して寄せ付けない家にする方法
ハッカ油で効果が出なかったときは専門家に相談する
それでは「ネズミ対策をハッカ油でするとき」のポイントをおさらいしましょう。
- ネズミはハーブ系の匂いが嫌いなため「ハッカ油スプレー」はネズミ対策に効果的
- ハッカ油スプレーは「ハッカ油」「エタノール」「水」を順番に混ぜるだけで作れる
- ハッカ油の匂いは時間とともに薄れていくので1日2~3回スプレーするのが効果的
- ハッカ油は猫のいる家庭では使えない
- ハッカ油をポリスチレン容器では使えない
- ハッカ油の耐性がつくネズミもいる
ネズミは学習効果が高いため、はじめはハッカ油の匂いを嫌っていても徐々に慣れて効果が薄くなる可能性があります。
ハッカ油スプレーを散布しても期待通りの効果が現れなかった場合は、専門家に相談するのが大切です。
また、壁と断熱材の隙間や床下、天井裏などのスプレーできない場所に巣を作っている場合は、ハッカ油でネズミを追い出せません。
すでに住み着いてしばらく経っている場合も、繁殖スピードが早くて駆除が追いつかないことがあります。
ネズミ問題がなかなか解決しないときは、駆除の知識と経験が豊富な専門家に相談して完全に家から追い出してもらいましょう。
- お住まいの地域のお得な業者を紹介
- 紹介するのは選りすぐりの優良企業
- 無料でネズミ駆除の相談ができる