コウモリのふん害対策!特徴・見分け方・対処方法まで徹底解説
コウモリのふんは、5mm~10mm程度の大きさです。
ベランダや軒先、屋根の下などに固まって落ちていることが多く、特に夏場はフンの量が増える傾向があります。
パサパサと乾燥していて、割りばし等でつつくと崩れやすいのも特徴です。

コウモリのふんと似たふんをする動物に、ネズミがいます。
ふんが落ちている場所に傾向があれば、住み着いている動物がコウモリなのかネズミなのか判別することができます。
動物の種類 | コウモリ | ネズミ |
---|---|---|
ふんが落ちている場所 |
ベランダ 軒先 雨戸の裏 窓のサッシ 換気扇まわり シャッターの中 |
屋根裏 台所 押し入れの奥 床下 水回り |
コウモリのふんは様々な雑菌や寄生虫が付着している可能性が高いため、必ず素手で触らないように掃除をしましょう。
また、フン害を繰り返さないようにするためには、すでに住み着いているコウモリを追い出したり、再発防止をしたりする必要があります。
ここからは、フンの見分け方についてより詳しく解説したうえで、正しいフンの処理の仕方や、コウモリ被害の対処方法について紹介していきます。

コウモリのふんの特徴と見分け方
コウモリのふんは細長く茶色~黒色、大きさは5mm~10mm程度です。
夏場にベランダや軒先、屋根の下に落ちていることが多いです。
コウモリは虫などのたんぱく質を食べるため、他の鳥類と違い液状のふんではなく、もろく乾燥して崩れやすい特徴があります。
また、コウモリは他の鳥類と違い、飛びながら糞尿をすることはありません。
一か所に固まって生活することが多く、ふんも一つの場所に集中していることが多いです。
コウモリのふんと似ている生き物のふん
コウモリのふんと似ている生き物のふんにネズミのふんがあります。
単体では見分けがつきませんが、並べてみると色や形が違うので素人でも見分けることができます。
種類 | ふんの大きさ | ふんの特徴 | ふんが落ちている場所 |
---|---|---|---|
コウモリ | 5~10mm | お米に似た形 |
|
ドブネズミ | 10~20mm |
|
|
クマネズミ | 6~10mm |
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ハツカネズミ | 4~7mm |
|
|
大きな違いは、ふんが落ちている場所です。
屋外にかたまって落ちている場合はコウモリのふん、屋内に落ちている場合はネズミのふんの可能性が高いです。
それぞれの特徴を確認していきましょう。
コウモリとネズミのふんの違い
コウモリとネズミのふんの違いは以下の2つです。
- ネズミのふんは家の中に多い
- ネズミのふんはコウモリに比べると水分が多い
大きさ、色、形は似ていますが、ネズミのふんは質が異なります。
ネズミは雑食性のため、虫などのたんぱく質しか食べないコウモリと違い、ふんには水分が含まれています。
また、穀物や野菜なども食べるため、コウモリのふんより固くなっている特徴もあります。
ふれてみたときにぱさぱさと簡単に崩れる場合はコウモリのふん、固いまたは水分が多い場合はネズミのふんの可能性が高いです。
ネズミの駆除もコウモリ同様難しいため、ネズミのふんの特徴に当てはまっている場合は、ネズミとコウモリのどちらも取り扱っているプロの駆除業者に相談するのがオススメです。
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コウモリのふんから感染するかもしれない病気
コウモリのふんにはさまざまな菌が含まれています。
海外では狂犬病のウイルスを保有しているケースもありますが、幸い日本での報告はありません。
しかし、コウモリのふんは崩れやすく、菌が空気中に舞いがり吸い込みやすいので、気をつけておくのが大切です。
コウモリのふんから感染する病気の例
- 発熱、疼痛、出血などを引き起こすエボラ出血熱
- 出血や腎不全をもたらすハンタウイルス症候群
家の中にコウモリがいたから、間違ってコウモリのふんにふれてしまったからといってすぐにこれらの病気や感染症にかかるというわけではありません。
しかしコウモリのふんには様々な病原菌や細菌、ダニなどの寄生虫が含まれているのは事実です。
もしものことを考え、コウモリのふんを見つけたら被害が出ないように今から説明する方法で対処しましょう。
コウモリのふんの消毒・掃除方法
菌が付着していると考えられるコウモリのふんの掃除方法は以下の流れで行います。
- 手袋とマスクをしてふんを取り除く
- ふんを発見した場所を除菌・消毒する
詳しく解説していきます。
1.手袋とマスクをしてふんを取り除く
コウモリのふんを掃除する際は、まず以下の用具を用意しましょう。
- ゴム手袋(ビニール手袋)
- マスク
- ゴミ袋
菌が手につかないための使い捨てのゴム手袋、空気中に舞ってしまった菌を吸い込まないためのマスクを着用して、準備ができたら掃除に取りかかります。
コウモリのふんだけでなく生物のふんには様々な病原菌がついているため、ふんや菌にふれないようにするのが鉄則です。
屋外に大量に落ちているふんはホウキや塵取りなどで清掃しても大丈夫ですが、使った後のホウキや塵取りは消毒しておくのが安心です。
取り除いたふんは袋で密閉してから一般ごみで捨てます。
なお後述しますが、屋根裏のふんを掃除機で吸い取ってしまうと菌を家の中にまき散らしてしまうため、掃除機は使わずに行いましょう。
コウモリのふんを触ってしまった場合
もし素手でコウモリのふんを触ってしまった場合は、速やかに石けんで洗いましょう。
除菌ができるアルコールジェルやウェットシートで拭き取れば安心です。
2.ふんを発見した場所を除菌・消毒する
ふんを取り除くことができたら、ふんのあった場所や周辺を綺麗に消毒しましょう。
コウモリはかたまって糞尿をするため、ふんが落ちている周辺の消毒を行えば心配はありません。
消毒・除菌におすすめなのはエタノールやアルコールでの消毒です。
家にこれらがない場合は、キッチンハイターなどの漂白剤を薄めたものでも代用できます。
もし雨戸の下や、換気口の下などにふんがあった場合は、周辺を住みかにしている可能性も高いです。
ふんが落ちている近くのモノも消毒しておくと安心です。

コウモリのふんを掃除するときの注意点
コウモリのふんを掃除するときの注意点は以下の2つです。
- 掃除機でふんを吸い込むのはNG
- 掃除の前に写真を撮っておく
それぞれ説明していきます。
注意点1.掃除機でふんを吸い込むのはNG
コウモリのふんは一箇所にかたまって落ちていることが多いです。
量も多いため、掃除機で一気に吸い取りたくなる気持ちも分かりますが、取り除くのに掃除機を使ってはいけません。
なぜなら、コウモリのふんはもろく崩れやすいため、掃除機の中に入った際に崩れてしまい、排気の際に空気中に菌をバラまいてしまう可能性があるからです。
万が一、ふんを掃除機で吸い取ってしまった場合は、掃除機をきれいに掃除・除菌しましょう。
紙パックを交換して拭き取れる部分を消毒、丸洗いできるタイプは丸洗いを行えば大丈夫です。
消毒や清掃に不安を覚える場合は業者に依頼した方が安心です。
素人では気づかないコウモリの侵入口などの発見にもつながり、再発も予防できます。
注意点2.掃除の前に写真を撮っておく
コウモリのふんを掃除する前に、ふんがあった場所の写真を撮っておきましょう。
駆除業者に依頼する場合、写真があると役に立ちます。
写真を撮るときのポイントは次の2点です。
- ふんの特徴がわかるようにアップの写真も撮る
- ふんがどこに落ちているのかわかるように全体も撮っておく
ふん自体と、ふんがあった場所を写真に撮っておくことで、コウモリの侵入経路や住みかを特定するのに役立ちます。
業者に依頼するしないにかかわらず写真を撮っておくのがオススメです。
ここまでコウモリのふんの掃除や消毒など処理する際の注意点を説明してきました。
最後に二度とコウモリのふんで悩まないためのコウモリの駆除方法について説明します。
コウモリのふん害を対策には駆除が必要
コウモリを自分で追い出すためには、コウモリが嫌がる成分が含まれた忌避剤を使用するのが一番です。
「蚊取り線香」や「超音波」「磁石」「CDやDVDのディスク」など家にあるものでコウモリを追い出す方法が取り上げられますが、効果は薄く再発してしまう可能性が高いです。
もちろん、効果がゼロというわけではないですが、忌避剤を使用するのが簡単で効果が高いです。
また、虫取り網や軍手で捕まえる方もいるようですが、「鳥獣保護法」に違反してしまうため、やめておきましょう。
以下では、2種類の忌避剤を使った「コウモリを追い出す方法」について紹介していきます。
状況に合わせた忌避剤を使用して、確実にコウモリを追い出して下さい。
なお、駆除作業が高所になる場合や、手間を掛けたくない場合は業者に依頼するのがかんたんでおすすめです。
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燻煙剤で家の中からコウモリを追い出す方法
コウモリを屋根裏や天井裏などの家の中から追い出す場合は、「忌避成分が含まれた煙(燻煙剤)」の使用が効果的です。
ホームセンターやネットショップで探してもコウモリ専用のくん煙忌避剤が見つからない場合は、「ハッカ油」成分が含まれたくん煙剤を選ぶのがおすすめです。
燻煙剤の使い方
- 空間の真ん中、水平な場所に燻煙剤をセットする
- 煙が空間に充満するよう、窓や隙間になる空気の通り道は塞いでおく
使用方法は簡単で、市販の製品の説明書通り、上記の流れで行います。
忌避剤の臭いがついては困るものに関しては、違う場所に避難させておくと安心です。
燻煙タイプの忌避剤が適しているケース
- コウモリを目視で見つけられていない場合
- 屋根裏や天井裏の広い空間など家のなかでコウモリ被害が起きている場合

ネズミ用の燻煙タイプの忌避剤ですが、コウモリにも効果がある商品です。
コウモリが嫌う、天然ハーブを配合しており、屋根裏から追い出すことができます。
追い出したコウモリを家に入れない方法
一度家の中からコウモリを追い出しても、燻煙剤の臭いに慣れるなど、時間が経つと再度家の中に戻ってくる可能性があります。
そのため、コウモリの侵入口となる隙間を金網などで埋める必要があります。
個人でも作業は可能ですが、コウモリの侵入口の特定や高所での作業は素人には難しいです。
特に侵入口をきちんと特定し塞ぐことができないと再発してしまうので、業者に依頼する方が安心できる場合が多いです。
コウモリを家に寄せつけない方法
コウモリをベランダや軒下、雨戸などの屋外から、追い出したい・寄せ付けないようにしたいという場合は「スプレータイプ」の忌避剤を使うのがおすすめです。
気になるところに噴射するだけで、スプレーに含まれるハッカ油やハーブの成分が効き、コウモリの嫌がる空間を作ることができます。 スプレータイプの忌避剤は今回紹介するイカリ消毒株式会社の「スーパーコウモリジェット」が有名です。
ホームセンターやネットショップで誰でも購入することができ、使用方法もコウモリがいる場所やふんが落ちている場所に吹きかけるだけなので簡単に対策ができます。
ただし、基本的なスプレーの効果持続時間は3~6時間です。
スプレーでコウモリを追い出した後は、しっかりと侵入経路を塞ぐ必要があります。
スプレータイプの忌避剤が適しているケース
- コウモリがいる場所を特定できていた場合
- コウモリが狭い空間に住み着いている場合


まとめ
コウモリのふんを見つけた場合は、今回紹介した下記の手順に沿って対処しましょう。
- コウモリのふんかどうか見分ける
- 忌避剤でコウモリを追い出す
- コウモリの侵入経路を塞ぐ
詳しい駆除方法は、「コウモリ駆除を自分でする方法」で解説しています。
ただ、コウモリが発生している場所や状況によっては、自分で対策するのには限界があります。
少しでも対策に不安が残る方や、完璧にふん被害をなくしたい方は、一度業者に相談してみることをおススメします。
コウモリのふんに関するQ&A
コウモリのふんの特徴や見分け方は?
コウモリのふんは細長く茶色~黒色、大きさは約5mm~10mm。
俵型をしており、もろく崩れやすい特徴があります。
鳥類の糞は液状になることが多く、ねずみのふんは屋内にあることが多いので、屋外にぽろぽろとしたふんが落ちている場合はコウモリのふんの可能性が高いです。
詳しくは「コウモリのふんの特徴と見分け方」で解説しています。
コウモリのふんを見つけたらどうすればいい?
コウモリのふんを見つけたらまず、状況の写真を撮りましょう。
そのうえで、手袋やマスクをして清掃と消毒を行います。
詳しくは「コウモリのふんの消毒・掃除方法」で解説しています。
コウモリのふん害はどう対策すればいい?
コウモリのふん害は家にいるコウモリを駆除しないと解決しません。
コウモリは「鳥獣保護法」で守られている動物のため、家から追い出すという方法で対策しましょう。
詳しくは「燻煙剤で家の中からコウモリを追い出す方法」で解説しています。
コウモリのふんを触ってしまったらどうすればいい?
コウモリのふんに素手で触ってしまった場合は、すぐに手洗いをしましょう。
アルコール消毒なども行えば心配はありません。
コウモリが来ない方法はある?
コウモリが家に住み着く以外にも休憩所にされるケースも多いです。
コウモリが来ない家にするためには、コウモリが嫌がる臭いがする忌避剤や燻煙剤を置くのが効果的です。
詳しくは「コウモリを家に寄せつけない方法」で解説しています。
