コウモリのふん害を対策する方法|ネズミとの糞の見分け方も紹介

「コウモリのフンらしきもの大量に落ちている」といった悩みがありませんか?
コウモリのものらしきフンを見つけた際には、下記の2点に注意してください。
- コウモリのフンを素手で絶対に触らない
- 自分でコウモリを殺処分・駆除しない
コウモリのフンには、多くの病原菌やウィルスが付着しています。
傷口などから菌が侵入に、病気になってしまう危険性もあるため、絶対に素手で触らないようにしてください。
また、コウモリは「鳥獣保護管理法」と呼ばれる法律に該当する動物のため、許可を得ていない人が勝手に駆除してはいけません。
勝手に危害を加えたり、殺してしまったりすると、罰せられてしまうため注意してください。
とはいっても、コウモリのフン被害に早く対処したいと思います。
そこで今回は、正しい「ふん害」の対処方法と対策を紹介していきます。

コウモリのふん害をなくす方法

コウモリの「ふん害」をなくすためには、下記3ステップに沿って対策していきます。
- コウモリの糞を見分ける
- コウモリを追い出す
- 侵入口を塞ぐ
まず、落ちているフンがコウモリのものであることを確認したうえで、対策をしていきます。
その後、コウモリを追い出した後、再発しないように、コウモリの侵入経路を遮断することが必要です。
以下では、各ステップの詳細方法について説明していきます。
順番にしっかりと対策していってください。
コウモリのフンの見分け方を画像で解説
そもそも、ベランダ等に落ちているフンが、コウモリのものであるかを確認することが大切です。
コウモリのフンでないのに、コウモリ対策をしても「ふん害」は解決されません。
特に、コウモリのフンは、ネズミのフンと間違えられやすいです。
それぞれに合ったフン害対策をしないと効果がないので、まずはしっかりと見極めましょう。
ネズミとコウモリのフンを比較しながら紹介していきます。
種類 | アブラコウモリ | ドブネズミ | ハツカネズミ | クマネズミ(クロネズミ) |
---|---|---|---|---|
糞の大きさ | 5~10mm | 10~20mm | 4~7mm | 6~10mm |
糞の色 | 黒っぽい | こげ茶色 | 茶色 | 灰~黒色 |
糞の形 | お米に似た形 | 丸みを帯びている | お米に似た形 | 細長い |
主に落ちている場所 | 軒先(玄関先) | 屋根裏・水回り | 家中 | 屋根裏・配管 |
コウモリのフン

コウモリの糞の特徴
- 5~10mmの大きさ
- 黒っぽい色(少し茶色がかっている)
- 乾燥している
- 軒先や屋根裏にかたまって落ちている
コウモリは一か所に固まって生活することが多く、糞も一つの場所に集中していることが多いです。
また、「軒先(玄関先)」に落ちている場合は、コウモリのフンである可能性が極めて高くなります。
軒先や屋根裏以外にも、下記のような場所は、コウモリのフン被害に遭いやすいです。
- 倉庫・ベランダの物陰
- 雨戸の裏
- 換気扇の隙間
- シャッターの中
もし、軒下以外の場所、特に屋根裏でフンを見つけた場合は、ネズミのフンである可能性もあるためしっかり見極めるようにしてください。
自分では分からない場合は、ネズミとコウモリの両方に精通した専門業者に相談してみるのも良いでしょう。
ネズミのフン
日本に生息していて、家に住み着くコウモリは主に1種類だけですが、ネズミは下記の3種類がいます。
- ドブネズミ
- ハツカネズミ
- クマネズミ
総じて、コウモリのフンと比べて湿っていて硬いのが特徴です。
屋根裏だけでなく、家の中(キッチンなど)に落ちていることも多いです。
それぞれでフンにも違いがあるので、詳しく紹介していきます。
ドブネズミの糞の特徴

- 10~20mmの大きさ
- こげ茶色
- 湿っている
- 丸みがかった形
ドブネズミのフンは、コウモリのものと比較してもかなり大きいです。
コウモリのフンが細長く小さいのに対し、丸みを帯びた大きいフンのため、見分けやすいと思います。
ハツカネズミの糞の特徴

- 4~7mmの大きさ
- 茶色(黒っぽいものもある)
- 湿っている
- 細長い形
色や形としては、一番コウモリのフンに近いです。
特に暗い場所で確認すると見分けがつきにくく、よくコウモリのフンと間違えられます。
一番違う点は、コウモリのフンが乾燥していて崩れやすいのに対し、ハツカネズミのフンは湿っていて崩れにくいです。
見た目で判断できない場合は、割りばし等でフンを押して確認するのが良いでしょう。
その際、糞に含まれるウィルスや菌を吸い込まないように、マスクをするようにしてください。
クマネズミの糞の特徴

- 6~10mmの大きさ
- 灰色~黒色(たまに茶色)
- 湿っている
- いろんな場所に散らばって落ちている
クマネズミは別名クロネズミとも呼ばれ、糞も比較的黒っぽいのが特徴です。
形としてはコウモリのフンに似ていますが、コウモリと違い、糞は一か所に固まらずいろんな場所に落ちています。
コウモリを追い出す方法
コウモリを自分で追い出すためには、忌避剤を使用するのが一番です。
よく、下記のような家にあるものでコウモリを追い出す方法が取り上げられますが、効果は薄く再発してしまう可能性が高いです。
- 蚊取り線香
- 超音波
- 磁石
- CDやDVDのような光を反射させるもの
もちろん、完全に効果がゼロというわけではないですが、忌避剤を準備できるのであれば、使用するに越したことはありません。
また、虫取り網や軍手で捕まえる方もいるようですが、「鳥獣保護法」に違反してしまうため、許可を得ていない場合は絶対にやめましょう。
以下では、2種類の忌避剤を使った、「コウモリを追い出す方法」について紹介していきます。
状況に合わせた忌避剤を使用して、確実にコウモリを追い出して下さい。
スプレータイプの忌避剤を使ってコウモリを追い出す方法
スプレーを直接コウモリがいる場所に噴射してください。
スプレーに含まれるハッカ油やハーブの成分をコウモリは苦手としているため、外へ逃げていきます。
スプレーを使用する際は、マスクとゴーグルをつけて作業するよう注意しましょう。
また、基本的なスプレーの効果持続時間は、3~6時間です。
スプレーでコウモリを追い出した後は、後程紹介する方法でしっかりと侵入経路を塞ぐようにしてください。
スプレータイプの忌避剤に適している人
- コウモリがいる場所を特定できている人
- コウモリが狭い空間に住み着いている場合
おすすめのスプレータイプ忌避剤


燻煙タイプの忌避剤を使ってコウモリを追い出す方法
屋根裏の様に、拾い場所にコウモリが潜んでいる場合には、燻煙タイプの忌避剤を使って追い出しましょう。
追い出す方法は簡単で、燻煙タイプの忌避剤を空間の真ん中にセットするだけです。
水平な場所にセットし、煙が空間に充満するよう、窓などの空気の通り道は塞いでおきましょう。
また、忌避剤の臭いがついては困るものに関しては、できるだけ避難させておいてください。
燻煙タイプの忌避剤に適している人
- コウモリを目視で見つけられていない人
- 屋根裏や天井裏の広い空間に住み着いている場合
おすすめの燻煙タイプ忌避剤

ネズミ用の燻煙タイプの忌避剤ですが、コウモリにも効果がある商品です。
コウモリが嫌う、天然ハーブを配合しており、屋根裏から追い出すことができます。
軒下などの侵入口を塞ぐ

忌避剤を使って、コウモリを追い出したあとは、侵入口を塞ぐ必要があります。
コウモリは1センチの隙間でも侵入することが可能です。
侵入口をしっかりと塞いで、コウモリの再発を防ぎましょう。
侵入口(すき間)を塞ぐ対策方法は大きく下記の2パターンがあります。
- 金網を使って侵入を防ぐ
- シーリング材を使ってすき間を塞ぐ
状況に応じて、すき間を塞ぐ対策をしてください。
大きめの隙間は金網を使って塞ぐ
通気口や換気扇等、大きめの隙間からコウモリが侵入している際は、金網を使って塞いでみてください。

上記商品は、コウモリだけでなくネズミ対策にも使用できます。
ハサミやカッター等で大きさを整えて、隙間部分を塞いでみてください。
小さい隙間をシーリング材で塞ぐ
小さい隙間に対しては、シーリング材を使って穴を埋めるようにしましょう。
家中の隙間を細かくチェックして、一つずつ穴をつぶしていってください。
小さい穴をふさぐことで、ゴキブリの侵入対策にもなります。
ただ、中には塞いではいけない隙間も存在します。
もし、自分では判断できない場合は、業者に依頼するようにしましょう。


コウモリのフンが危険な理由
コウモリのフンには、菌やカビが潜んでいることも多いです。
日本では発症事例はないものの、海外だとコウモリが原因で、「ヒストプラズマ症」という感染症にかかった事例もあります。
ただ、日本でも風で飛んできた菌やカビを吸い込んでしまい、アレルギーを発症するケースは珍しくありません。
そのため、糞が落ちていたら、素手では触らず、マスクや手袋をして速やかに処理するようにしましょう。
被害箇所は必ず消毒をしよう
フンの被害場所には、上述したような菌やカビが残っています。
たとえ、糞を除去して見た目としては綺麗になっていても、病原菌は潜んでいる状態です。
風が吹くことで、目に見えない細菌が舞い上がり、それを吸引してしまう危険性もあります。
そのため、必ずフン被害に遭った場所は、水で洗い流すだけでなくアルコール液などを使用して、消毒するようにしましょう。

家に住み着くコウモリの種類
コウモリは全世界に1,000種類ほどいるといわれています。
その中で、日本に生息するコウモリは主に下記の3種類です。
- アブラコウモリ
- オオコウモリ
- カグラコウモリ
3種類のうち、日本の家に住み着くのは、主にアブラコウモリになります。

アブラコウモリは、別名「家コウモリ」といわれることもあり、森や山などの自然よりも、建物の軒下等に住み着くことが多いです。
夜行性のため、夕方(日没)以降から活発に活動を開始します。
基本的には数匹で群れることが多いですが、規模を拡大していくと100匹以上になることもあります。
コウモリのフンを見つけたら業者に相談してみる(まとめ)
コウモリのフンを見つけた場合は、今回紹介した、下記の手順に沿って対処・駆除してください。
- コウモリのフンを見分ける
- 忌避剤でコウモリを追い出す
- コウモリの侵入経路を塞ぐ
ただ、コウモリが発生している場所や状況によっては、自分で対策するのには限界があります。
少しでも対策に不安が残る方や、完璧にフン被害をなくしたい方は、一度業者に相談してみることをおススメします。
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