コウモリの巣が作られやすい場所とは?特徴・対処法を徹底解説

コウモリ被害で困っている人のなかには、巣の場所がわからないと悩まれている人も多くいます。
コウモリは2㎝~3㎝の隙間があれば家の中に侵入することができる動物です。
そのため侵入経路や巣を見つけるのも難しく、対策がしにくいという特徴があります。
結論から言うと、コウモリの巣は以下の場所にできやすいです。
- 屋根裏(天井裏)
- 屋根瓦の下
- 換気口内
- 壁の中
- 外部設備機器(エアコン室外機、給湯器)の中や裏など
家に巣を作られてしまった場合、建物や人体に被害が及んでしまうこともあります。
この記事で説明する「コウモリの巣ができやすい場所の特徴」や「巣の見つけ方」、「見つけたときの対処法」を確認して、なるべく早くコウモリの被害を解決しましょう。

コウモリの巣ができやすい家の場所の特徴

コウモリは木造・鉄筋コンクリート・鉄骨など構造を問わず建物に住みつく生き物ですが、巣が作られやすい場所には以下の4つの特徴があります。
- 古くて隙間が多い
- 雨風を防ぐことができ、暖かい
- エサとなる虫が多い
- 周囲にぶら下がれる環境がある
ひとつずつ説明していきます。
1.古くて隙間が多い

コウモリの巣ができやすい場所は、隙間が多いところです。
なぜならコウモリは2㎝~3㎝の非常に小さい隙間からでも侵入することができるからです。
とくに築年数の経った古い家は経年劣化により家の壁にひびが入っていたり、屋根に隙間ができたりします。
古い家はコウモリに狙われやすいので、壁にひびが入っている場所や通風孔や屋根などの隙間を確認しましょう。
2.雨風を防ぐことができ、暖かい

コウモリの巣ができやすい場所の2つ目は、雨風を防ぐことができる暖かいところです。
コウモリは人間と同じ恒温動物で、体温を一定に保つ必要があります。
そのため、以下のような熱がこもりやすい場所に巣を作り住みつくケースがあるのです。
- 断熱材の入った壁の中
- 太陽の熱で気温が上がる屋根裏
- エアコンの室外機の裏
近年の家は断熱性に優れているため、コウモリにとって住みやすい場所が多くあります。
雨風を防ぐことができる暖かい場所を意識して探すと見つかるケースも多いです。
3.エサとなる虫が多い

コウモリの巣ができやすい場所の3つ目は、エサとなる虫が多いところです。
コウモリは小さな虫や昆虫を食べるため、食料を調達しやすい場所を好んで住みつくからです。
周囲に川や公園、電灯など、虫が集まる場所がある場合は、コウモリが出没してあなたの家を狙っているケースもあります。
虫が多い場所の周辺に巣ができていないか確認しましょう。
4.周囲にぶら下がれる環境がある

コウモリの巣ができやすい場所の4つ目は、周囲にぶら下がれる環境があるところです。
ぶら下がれる環境は、コウモリにとってヘビなどの天敵から身を守ることができる安全な場所だからです。
エサを探しに行くコウモリの休息場にされることも多く、そのまま住みつくケースもあります。
軒下などぶら下がれる環境がある場合は、付近に隙間や穴ができていないか注意しておきましょう。
これまでコウモリの巣が作られやすい場所の特徴を説明してきました。
しかし、家の屋根裏や壁の中といった部分はなかなか自分の目では確認できませんよね。
もしかして巣があるかも?と思う場合は、次の章で巣を探してみましょう。
コウモリの巣の見つけ方
コウモリの巣の見つけ方は以下の2つです。
巣が作られていると、その周辺で鳴き声や羽音がしたり、ふんが落ちていたりするケースが多いです。
- 日没後に羽音や鳴き声がするところを探す
- 軒下やベランダなどフンが落ちている周辺を探す
屋根裏や壁の中は簡単には見ることができないので、家の周りを調べ、コウモリが住みついているか見定めていきましょう。
1.日没後に羽音や鳴き声がしないか確認する
家の中から「バサバサ」という羽音や「キイキイ」鳴いている音が聞こえたら要注意です。
日没から夜にかけてこういった音がする場合は、コウモリが住みついている可能性が高くなります。
コウモリの鳴き声は超音波と呼ばれ、通常なら人間の耳では聞くことができません。
しかし、危険を察知したときに出す「キイキイ」とした高い音は人間でも聞くことができます。
音が聞こえる周辺に巣がある場合が多いです。
コウモリの鳴き声
動画で実際のコウモリの鳴き声を聞いて、似た音がしていないか確認しましょう。
2.軒下やベランダなどにフンが落ちていないか確認する
軒下やベランダなど、家の周りにフンが落ちていないか確認しましょう。
フンらしきものが落ちていれば、その周辺に巣がある場合が多いです。
コウモリのフンの特徴

コウモリのふんは大きさが5mm~10mm、黒っぽい色をしてかたまって落ちています。
特に軒下やベランダなどの屋外に落ちていることが多いです。
乾燥しているため、つつくと崩れやすい特徴があります。
- 大きさ:5mm~10mm程度
- 色:黒っぽい色(少し茶色がかっている)
- ぱさぱさとして崩れやすい
- 軒先や屋根裏にかたまって落ちている
なお、次の章で説明しますが、コウモリのフンにはたくさんの病原菌がついているので、見つけても素手ではさわらないようにしてください。
コウモリの巣による被害
コウモリの姿が見えないからと放置するのは危険です。
なぜなら、コウモリがあなたの家に巣を作り住みかにしてしまった場合、建物だけでなく人体にまで悪影響を及ぼす可能性があるからです。
コウモリに巣による被害は以下の2つです。
- 被害1.糞尿が天井に染み出してくる
- 被害2.ダニやノミが室内で繁殖する
詳しく説明していきます。
被害1.コウモリの糞尿が天井に染み出してくる
コウモリの巣による被害のひとつ目は、コウモリの糞尿が天井に染み出してくることです。
コウモリは食事量も多く、排泄回数の多い生き物です。
そのため1匹から出るフンも多く、集団になったコウモリの巣では大量のフンが一箇所にたまるのです。
たまった糞尿が天井から染み出してきたケースもあるため、天井の傷みだけでなく悪臭の被害も大きいです。
また、見た目だけでなく、コウモリのフンにはたくさんの病原菌がいるのも問題です。
乾燥したフンが空気中に飛散して病原菌を撒き散らし、人間の体に被害を及ぼす危険性もあります。
なお、コウモリのふんの対処法については、次の記事で詳しく解説しています。
コウモリのふん害対策!特徴・見分け方・対処方法まで徹底解説
被害2.ダニやノミを吸い込んでしまう
コウモリの巣による被害の2つ目は、コウモリに寄生しているダニやノミを吸い込んでしまうことです。
コウモリの身体にはダニやノミがついていることが多くあります。
素手でふれずとも、付着したダニやノミを空気中で吸い込んでしまう危険性があるのです。
また、コウモリについているノミやダニは家の壁をつたって居住部に侵入してくることもあります。
寝ている間に首や手足など肌の露出が特に多い部分が刺されると湿疹やかゆみといった被害にあいます。
コウモリを巣から追い出す方法
コウモリを巣から追い出す方法は以下の2つです。
- 方法1.市販の忌避剤で追い出す
- 方法2.プロの駆除業者に依頼する
コウモリは「鳥獣保護管理法」という法律で守られているため、許可なく捕獲・殺傷することはできません。
そのためコウモリは「コウモリを家から追い出す」という方法で駆除します。
今から紹介する、市販の忌避剤を使用して家から追い出す方法と、プロの駆除業者に依頼する方法のどちらかを選びましょう。
なお、駆除した後の再発防止の対策が面倒なかたや不安が残るかたはプロに依頼するのがかんたんでオススメです。
方法1.市販の忌避剤で追い出す
自分でコウモリを追い出す場合は、ホームセンターなどで買える市販の「忌避剤スプレー・忌避剤ジェル」を使いましょう。
音が鳴ったり光ったりするコウモリ対策グッズもありますが、効果が得られないケースが多いです。
忌避剤スプレー | 忌避剤ジェル | |
---|---|---|
価格 | 1,000円前後 | 5,000円前後 |
即効性 | ★★★ | ★★☆ |
持続性 | ★☆☆(3時間~6時間) | ★★★(1年程度) |
使いやすさ | ★★★(初心者におすすめ) | ★★☆ |
タイプにかかわらず、コウモリ忌避剤の効果は大きいです。
初心者なら使いやすいスプレータイプ、持続時間を重視する場合はジェルタイプがおすすめです。
なお、忌避剤は匂いが強いため使用する場合は近隣の迷惑にならないよう注意しましょう。
追い出したあとは侵入経路をふさぐことが大切
自分でコウモリを駆除する場合、追い出した後の侵入経路を消毒し、侵入口をふさぐことが重要です。
侵入口をふさがないと、追い出したコウモリがまた戻ってきてしまうからです。
コウモリは数㎝のわずかな隙間でも侵入できるため、細かい網目の柵などを使用して侵入経路をふさぐことで再発を防止しましょう。
なお、消毒・掃除をして日を空けると忌避剤の効果が切れることもあるため、コウモリの駆除・巣の跡の清掃・侵入経路対策は一日で済ますのが一般的です。
詳しいコウモリの駆除方法は、「コウモリ駆除を自分でする方法」で解説しています。
方法2.プロの業者に駆除を依頼する
「できる限りコウモリの姿を見たくない」
「糞尿で汚れた部分の清掃を徹底的にしてもらいたい」
「コウモリの侵入経路がわからない・・・」
上記のように自分でできない理由がある場合は、プロの駆除業者に依頼するのがオススメです。
コウモリ駆除業者は「コウモリの追い出し」から「糞尿の清掃・消毒」、「侵入経路をふさぐ再発防止策」まで行います。
また、業者によっては3年・5年保証などのサービスが整っているため、心配性のかたでも安心して任せることができます。
巣が見つからない場合は「休憩所」にされていることもある
コウモリのフンによる被害はあるのに巣が見つからない場合は、コウモリの「休憩所」にされていることがあります。
実はコウモリには、巣を作っていない場所にも「ナイトルースト」と呼ばれる休憩のために、一時的に滞在する習性があります。
エサを調達する途中や、エサをある程度食べた後に次の狩りに備えて休憩をしているのです。
家の中に巣がないのにも関わらずフンをされていた場合は、あなたの家がコウモリのナイトルーストの場所になっていると考えてよいでしょう。
休憩所(ナイトルースト)にされているときの対処法
コウモリがナイトルーストに選ぶ場所は「コウモリにとって居心地のよい場所」という証拠です。
コウモリは一度休憩する場所を決めると、何度も同じ場所にやってきます。
そのため、コウモリはやってくるたびにフンをし、コウモリによる被害を避けることはできません。
いつか被害が収まるだろうと思わず、コウモリが巣を作り始めてしまう前に対処が必要です。
コウモリの巣ができていない場合も、コウモリ被害で悩んでいる場合は忌避剤を使用しましょう。
忌避剤でもコウモリ被害が解決しない場合は、コウモリの駆除業者に相談するのがおすすめです。
まとめ
それでは「コウモリの巣」についてポイントをおさらいしましょう。
- コウモリの巣ができやすい場所は屋根裏(天井裏)、屋根瓦の下、換気口内、壁の中など
- コウモリの巣が作られていないか確認する方法は「羽音・鳴き声」「糞尿」の有無
- コウモリを巣から追い出す方法は「忌避剤の使用」「業者に駆除依頼」の2つ
- コウモリの巣を見つけたら業者に駆除を依頼するのがオススメ
- コウモリの巣がなくてもフンの被害がある場合は忌避剤を使用する
コウモリの巣は屋根裏や軒下など「雨風が防げる暖かい場所」「隙間がある場所」「エサとなる虫がいる場所」「周囲にぶら下がれる環境がある場所」に作られやすいです。
巣の場所が分かれば市販されているコウモリ忌避剤を使うことで巣から追い出すことができます。
ただし、侵入経路を完全にふさがないと再発する場合もあります。
コウモリの侵入経路や被害の状況によっては、自分で対策しきれない場合もあります。
少しでも「コウモリの巣」の対策に不安が残るかたは、一度業者に相談してみることをオススメします。
コウモリの巣に関するQ&A
コウモリの巣はどこにある?
コウモリの巣は、主に屋根裏(天井裏)や屋根瓦の下、換気口内、壁の中など、雨風を防げて暖かい場所にあります。
巣ができやすい場所の特徴は「コウモリの巣ができやすい家の場所の特徴」で確認できます。
コウモリの巣を見つけたらどうすればいい?
コウモリの巣が見つからないのにフンの被害がある場合は、コウモリの休憩所にされているケースも多いです。
市販の忌避剤を使用して様子を見ておき、改善されない場合は業者に駆除を依頼するのがおすすめです。
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