コウモリが家に入ってきたときの対処法!住み着かせないための対策も紹介

日暮れから夜にかけてビルの合間や住宅街を飛び回る「アブラコウモリ」。
アブラコウモリは別名「イエコウモリ」とも呼ばれ、民家や人工物に巣を作るという特徴があります。
人里近い川や公園などで餌を取る習慣もあり、開けていた窓から室内に迷い込んだり、住みついたりすることで問題になっています。
結論から言えば、コウモリが家に侵入したときは、まず落ち着いて次の2つを守るようにしましょう。
- コウモリを素手で触らない
- コウモリを傷つけたり捕まえたりしない
なぜなら、コウモリは直接触ると健康被害のリスクがあるうえ、鳥獣保護法で守られているため勝手に駆除することができない動物だからです。
とはいっても、家の中を飛び回るコウモリは早く追い出したいものです。
ここからは、コウモリの追い出し方やコウモリが家に入ってこないための対策について、詳しく紹介していきます。

家に入ってくるコウモリの侵入経路
コウモリの体長は5㎝程度ですが~2㎝程度の隙間があれば家の中に侵入することができます。
そのため、家にできたわずかな隙間が侵入経路となってしまいます。
コウモリの侵入経路の例
- 窓やドアの隙間
- 換気口や通風口
- エアコや室外機の配管の隙間
- 屋根と壁の隙間
- シャッターの隙間
- 雨戸や戸袋の隙間
なかでもどの家にもついている換気口や通風口の入り口を覆う部分が壊れて侵入されるケースは多いです。
長期間使用していなかった家の換気口はコウモリにとって居心地の良い住みかにもなるため、チェックが大事です。
特に年数が経った家は隙間ができやすいので、上記の侵入経路となりやすい部分は定期的に確認しておきましょう。
コウモリが家に侵入したときの対処法

コウモリが家に侵入したときの対処法は以下のように状況ごとで異なります。
状況 | 対処法 |
---|---|
部屋の中に迷い込んできた場合 | 窓を開けて追い出す、自然と出ていくのを待つ |
換気口や通気口に入り込んでいる場合 | コウモリ専用の忌避剤を使用して追い出す |
コウモリが屋根裏や壁に住みついている場合 | コウモリ専用の忌避剤を使用して追い出す、または駆除業者に依頼する |
それぞれ説明していきます。
なお、コウモリに限らず野生の生き物は健康被害にも繋がる菌やウイルスを持っていることもあるため、素手ではさわらず、マスクやゴーグルをつけて行いましょう。
1.コウモリが部屋のなかに入ってきた場合
たまたま室内にコウモリが迷い込んできてしまったときは、窓から出ていくよう誘導するのがおすすめです。
ただし、コウモリが暴れるなどして、対処が難しいと感じた場合は刺激せず、自然に出ていくのを待つ方がよいでしょう。
また、コウモリが嫌がる忌避剤を使い追い出す方法もあります。
ただし、「燻煙剤」や「忌避スプレー」といったコウモリが嫌がる臭いはハッカ油を主成分とした非常に強烈な臭いです。
忌避剤を使う場合は部屋のなかで使用した場合は臭いが収まるまで数日間かかることは、念頭におきましょう。
2.コウモリが換気口や通気口に入り込んでいる場合
コウモリが換気口や通気口に侵入している場合は、休憩所(ナイトルースト)にされているか、巣を作られている可能性があります。
いずれにしても、以下の流れでコウモリを追い出しましょう。
- 換気口・通気口のふたを外す
- 室内側から換気口・通気口へ忌避スプレーをかける
- 換気口や通気口のふたをしっかり取り付ける
換気口や通気口のふたを外すと驚いたコウモリが飛び出してくることもあります。
また、高所での作業は転落などの危険もあるため、難しいと感じた場合は駆除業者に相談するのがおすすめです。
追い出しに成功した場合は、なかに溜まったフンを清掃し消毒し、蓋をしっかりつけておきましょう。
壊れた換気口のふたからコウモリが侵入するケースは多いので、蓋が壊れていた場合は新しいものに取り換え隙間を作らないのが大切です。
屋根裏や壁に住みついたコウモリの駆除方法

コウモリが屋根裏や壁の中、瓦の中などに住みついて「巣」にしてしまっている場合は本格的な駆除作業が必要です。
具体的には、天井や屋根裏に入り込んだコウモリは専用の「燻煙剤」や「忌避スプレー」を使用して追い出します。
コウモリは鳥獣保護法で保護されている生き物のため、捕獲や殺傷ではなく、忌避剤を使用して追い出すという方法で駆除しなくてはなりません。
コウモリの巣の見分け方
- フンや尿が大量に溜まっている
- 昼間にキイキイと高い声で鳴き声がする
- 昼間にカサカサと物音がする
屋根裏や壁のなかに住みついたコウモリの駆除方法
- 広い場所には「くん煙剤」、狭い場所には「忌避スプレー」を使ってコウモリを巣から追い出す
- 溜まったフンの清掃を行う
- 巣になっていた場所の消毒・殺菌を行う
- 巣への侵入口を塞ぐ
- 巣になりそうな場所への侵入口も塞ぐ
追い出す時間帯は、コウモリの活動が活発になる日暮れごろがおすすめです。
なお、駆除の時期は飛べない子どもがいる7~8月と冬眠期間中の11~3月は避けるのが一般的ですが、コウモリが活動している場合は忌避剤を使用しての追い出しができます。
どの忌避剤を使用する場合も、製品の表記を確認し正しい使い方を守りましょう。
また、駆除作業は素人では難しく間違ってコウモリを死なせてしまったり、侵入口をふさぎきれないと再発したりする可能性があります。
不安が残る場合は、コウモリ駆除ができる専門の業者に依頼するのが安心です。
今すぐ駆除したい場合は業者に依頼する
家に入ってきたコウモリを安全かつ素早く対処したい場合は、駆除業者に依頼するのがおすすめです。
コウモリの駆除を依頼できる業者は、全国にたくさんあります。
優良な駆除業者を選ぶためには、以下のポイントを確認しましょう。
- 作業料金が明確
- 追加料金がかからないほか、作業料金の内約が明確になっていることを確認しましょう。
- 保証制度がある
- 駆除作業に伴う家屋などの損壊の保障や、作業後に再発した際に無料で再施工してくれる制度があると安心です。
- コウモリの駆除実績が豊富
- 駆除作業には専門的な知識が必要になります。お住まいのエリアでの駆除実績が多い業者の方が、駆除だけでなく再発防止まで安心して任すことができます。
コウモリ駆除の費用相場は1箇所あたり3万円前後、複数個所ある場合は10万円~かかる場合もあります。
決して安い金額ではありませんので、見積もり金額が高いと感じた場合は相見積もりで料金を比較しましょう。
ファインドプロの場合は、優良業者のなかから地域にあったおすすめの業者を選ぶことができます。
料金の相談も可能なので、ぜひお気軽にお問合せください。
- お住まいの地域のお得な業者を紹介
- 紹介するのは選りすぐりの優良企業
- 無料でコウモリ駆除の相談ができる
コウモリが家に侵入するのを防ぐ予防方法

一度コウモリに侵入された家は対策をしっかり行わないと、何度でもコウモリに侵入されてしまいます。
コウモリが家に入ってこないようにするには、以下の2つが重要です。
- 家の中への侵入を阻止する
- 家の周辺からコウモリを追い払う
どちらにしても、コウモリ対策の基本は侵入口となる隙間をふさぐことです。
1~2㎝あれば侵入されてしまうので、コウモリが侵入しやすい場所を確認して、隙間を埋めるところから始めましょう。
1.家の中への侵入を阻止する
家の中への侵入を阻止するには、コウモリが侵入しやすい場所を確認して隙間をふさぐのが効果的です。
以下に、コウモリの侵入口となりやすい場所と対策をまとめたので、ひとつずつ確認していきましょう。
場所 | 予防方法 |
---|---|
窓・網戸の隙間 |
・窓や網戸をしっかり閉める ・窓が傾いたりしている場合は修理する |
換気口・通気口 | ・金網やパンチングメタルなどで通風孔を外側からふさぐ |
壁や屋根の隙間 |
・隙間が小さい場合はシーリング材を使用して外側からふさぐ ・大きな隙間は金網やパンチングメタルでふさぐ |
室外機の配管 | ・配管と壁の隙間などをシーリング材でふさぐ |
金網やパンチングメタル、シーリング材などはホームセンターで買いそろえることができます。
隙間をふさぐ具体的な流れは、「コウモリ駆除する方法」で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
ただし、家の2階など高所での作業は大変危険なため、自分で行わず業者に依頼するようにしましょう。
また、しっかりコウモリを追い出さないと、隙間の中に閉じ込めてしまう危険があります。
隙間からコウモリを追い出すのが難しい場合も、業者に相談しましょう。
2.家の周辺からコウモリを追い払う
家の周辺からコウモリを追い払うには、以下の2つを行いましょう。
- エサとなるようなものを外に置かない
- 専用の忌避剤を使用する
当たり前ですが、餌を求めてやってくる害獣は多くいます。
コウモリだけでなくネズミやゴキブリなど嫌な害獣・害虫を寄せつけないためにも、エサとなりうる食材はしまっておくのが大切です。
また、コウモリが家の近くにいる気配を感じたら忌避剤を使用するのも効果的です。
コウモリにとって居心地の良い場所にならないよう、換気口や戸袋など家の隙間部分に忌避スプレーを使用しておきましょう。
コウモリが住みついたときの被害
家に侵入したコウモリを放置してしまうと、次のような被害が起きる可能性があります。
家にコウモリが住みついたときの被害
- 大量の糞尿による衛生的な問題
- コウモリの体に付着したノミやダニの繁殖
- コウモリを媒介とした感染症
- 羽音や物音による騒音
ほかの害獣と同じように、コウモリも騒音や臭い・汚れなどの被害が多く報告されています。
ノミやダニによる被害はもちろん、コウモリを媒介とした病気は複数あり、未知の病原菌をコウモリが保有している可能性があるともいわれています。
コウモリを媒介とする病気
- 狂犬病
- ハンタウイルス感染症
- アルボウイルス感染
- ヒストプラズマ症
- ニパウイルス感染症
- SARS
- ヘンドラウイルス感染症
幸い日本でコウモリから上記の病気が感染した例はないとされていますが、野生のコウモリはゴキブリやネズミと同じくらい不衛生な生き物ですので注意しておきましょう。
コウモリの被害については下記の記事で詳しく解説しています。
コウモリによる4つの被害!特徴と正しい対策・対処法を紹介します
まとめ
コウモリが家に侵入してきたら、次の2つに注意して家から追い出すようにしましょう。
- コウモリやコウモリが触れた場所に素手でさわらない
- コウモリを傷つけたり捕まえたりしない
コウモリを追い出すことに成功したら、コウモリの侵入口を塞ぐことで再発を防止するのが大切です。
自分で追い出したり対策をしたりするのが難しいと感じた場合や、今すぐどうにかしたい場合は、無理せず業者に連絡しましょう。
コウモリの侵入経路の特定から、糞尿の清掃と消毒、再発防止策も行ってくれるので、安全にコウモリを駆除することができます。
コウモリやコウモリのフン・尿はたいへん不衛生で、様々な健康被害を受ける可能性があります。
侵入したコウモリは放置せず、早めに対処しましょう。
コウモリに関するQ&A
コウモリの侵入経路は?
コウモリはわずか1~2㎝の隙間からでも侵入できる生き物です。
そのため、コウモリの侵入経路は窓やドアや屋根の隙間、換気口や室外機の配管など様々です。
詳しくは「家に入ってくるコウモリの侵入経路」で確認できます。
家の中でコウモリを見つけたらどうすればいい?
コウモリに限らず野生の生き物はウイルスを持っていることが多いため、まずは素手で触れないように気をつけましょう。
コウモリが偶然入ってきた場合は、窓を開けて自然に出ていくのを待つのが安全でおすすめです。
家の中に入ってきたコウモリを追い出せない場合は?
窓を開けて待ってもコウモリが自然に出ていかない場合や、屋根裏などに住みついている場合は駆除が必要です。
なお、コウモリは鳥獣保護法で守られている動物のため「家から追い出す」という方法で駆除を行います。
詳しくは「コウモリが家に侵入したときの対処法」で確認できます。