換気扇フィルターの掃除!放っておくと心配される問題と掃除方法

食事を作る場であるキッチンから立ち上る湯気や油のはねを放出してくれる換気扇は、健康管理の面でも大きな役割を持っています。
ですが、多忙な方にとって、食事を作り、食後の食器洗いで「もうぐったり…」ということは多くありますね。
ですが、換気扇の掃除を怠ると、健康の問題やその他大きなトラブルを引き起こしてしまうことをご存じでしょうか。
日々の室内の清掃と同様、換気扇フィルターの掃除はとても大切です。
今回は換気扇フィルター清掃の必要性と掃除の方法、どうしても手に負えなくなった汚れの解消方法をご説明します。

換気扇フィルター掃除をしないと起こる問題

換気扇フィルター掃除は、ついつい後回し、という方も少なくありません。
一人暮らしの方も、共働きの方も、「目の前の調理と食器洗いで精一杯」と感じておられるでしょう。
また、換気扇は大体の場合人の目の高さより、高い位置にあります。
ふと気が付いたら、「油汚れべったりだった!」と驚いてしまうこともありますね。
換気扇フィルター清掃を怠ると、様々なトラブルを起こしてしまいます。
- 電気代の上昇
- 換気扇の故障
- 最悪の場合、火災
- たまった油汚れやホコリが料理に入る
この4つの問題を未然に防止するため、換気扇フィルター掃除はとても大切です。
それぞれの問題について、ご説明します。
換気扇を掃除しないと電気代が高くなる
換気扇フィルター掃除をしないと、電気代が上がってしまうことがあります。
フィルターが目詰まりしているにもかかわらず換気扇を回してしまうと、モーターに負荷がかかってしまいます。
フィルターの汚れが吸い込みを邪魔して、換気扇が無理をしてしまうからです。
結果的に、電気代が上がってしまうことにつながります。
換気扇の故障につながる
換気扇フィルター清掃を怠ると、上の電気代の上昇と同じ理由でモーターが余計に働かなくてはならなくなります。
さらに、換気扇のプロペラやファンにまで汚れが至った場合、プロペラやファン自体も重くなり、モーターに無理をさせてしまうことも。
ひどいときには、モーター内に汚れが至ることもあります。
この状態が長く続くと、換気扇そのものが故障することも充分に考えられます。
最悪の場合には火災などにつながる
換気扇のフィルターの汚れは、「油分」と「ホコリ」です。
びっしりと汚れているとき、そばにあるコンロから火気を拾い、火災を起こすことがあります。
また、モーターを無理に働かせることで、モーターから火花が出て、ファンやプロペラに蓄積した油分やホコリに引火するケースもあります。
たまった油汚れやホコリが料理に入る
換気扇フィルターにびっしりと付いた汚れ(油やホコリ)が、何かの拍子でコンロに降ってくることがあります。
それもそのはず、換気扇には実質油を受け止める部分がありますし、そこに付着してしまったホコリが重たくなり、換気扇の回転で起きる風で吹き飛ばされてしまうのです。
これが、コンロを使っての調理中なら、お鍋やフライパンに汚れが飛び込んでしまうはずです。
食事は健康にとってとても重要なもの。
お料理に換気扇回りの油やホコリが入ってしまうのは、とても残念なことです。
換気扇フィルターの簡単な掃除方法

換気扇のフィルターは、今や掃除の定番となった重曹できれいにすることができます。
おそらく、あなたが想像なさっているよりとても簡単な方法でしょう。
- プラグを抜く
- フィルターを外す
- フィルターに重曹をまぶして3時間待つ
- 使い古しの歯ブラシや、捨ててもよいスポンジでこする
- 水洗いする
- しっかり水気を拭きとって、取り付ける
この手順について、詳しく追ってみましょう。
1.換気扇のプラグを抜く
まず、換気扇のプラグを抜いてください。
プラグが見つからない場合、換気扇に電源供給しているブレーカーを落とします。
何かの拍子に換気扇の電源がオンになり、思わぬ事故を起こしてしまうかもしれません。
また、考えたくはありませんが、感電といった大きな問題を引き起こすかもしれないからです。
2.換気扇のフィルターを外す
換気扇のフィルターを外します。
最近多く採用されているレンジフード(シロッコファン)には3つのタイプがあり、それぞれフィルターの外し方は違います。
説明書をよく読み、丁寧に取り扱ってください。
3.換気扇フィルターに重曹をまぶして3時間待つ
フィルターに直接重曹をまぶし、3時間ほど置いておきます。
このとき注意したいのは、水でフィルターを濡らさないことです。
重曹がフィルターに付着した油分を吸い込みますので、それを待つだけでいいのです。
フィルターの両面にたっぷりと重曹をまぶして、古新聞など汚れてもよいものの上に置いておきましょう。
4.使い古しの歯ブラシやスポンジでこする
重曹が油分をしっかり吸い込んだ頃、捨ててもよい歯ブラシやスポンジでフィルターをこすります。
ホコリや油分を巻き込んだ重曹ごと、ポロポロと塊になって落ちてくるはずです。
もし、まだ汚れが残っているようなら、さらに重曹をまぶし、待ってみましょう。
同じ手順で再度こすり落とす作業をします。
細かい目の部分の詰まりや汚れの落とし残しが気になるときは、爪楊枝などでつついてください。
5.換気扇のフィルターを水洗いする
重曹でほとんどの汚れは落ちてしまいますが、最後の仕上げとしてフィルターを水洗いします。
フィルターに残っているかもしれない重曹を落とすのが目的です。
フィルターのスリット(切れ目)の隅や細かな目などに重曹が残らないよう、丁寧に洗いましょう。
もちろん、このときも必要に応じて歯ブラシや爪楊枝を使ってください。
6.フィルターについた水気を拭きとって換気扇に取り付ける
すっかり水洗いが済んだら、フィルターに残っている水分を丁寧に拭きとりましょう。
ここで手を抜かないよう注意してください。
換気扇は電気製品なので、失敗をすると故障したり、最悪の場合、漏電・感電したりすることも考えられます。
言い換えれば、「多少フィルターに汚れが残るよりも重大なこと」ですので、しっかり乾燥させて元に戻しましょう。
換気扇フィルターの清掃サイクルと汚れの予防法

様々な換気扇トラブルを防止するため、換気扇フィルターは定期的に清掃し、汚れをためないようにしなければなりません。
ですが、どのような頻度で清掃をすればよいのでしょう。
また、汚れを防止する方法はあるのでしょうか。
- 換気扇フィルターを清掃するサイクル
- 汚れを予防する方法
この2点についてご紹介します。
換気扇フィルターを清掃するサイクル
換気扇フィルターの汚れをきれいさっぱりと清掃するのは、「3カ月サイクル」が理想です。
少なくとも半年に1度は、清掃したいところです。
換気扇フィルター清掃を怠ることで起こるトラブルは避けたいものですね。
また、せっかくきれいにしたフィルターなら、次の汚れもラクに落としたいはず。
定期的な清掃は、とても大事なことです。
汚れを予防する方法
換気扇フィルター清掃に必要な時間を見つけづらいときは、予防策を講じましょう。
ホームセンターや100円ショップなど、多くの場所で見つけられる「簡易式フィルター」を取り付けるという方法もあります。
汚れが気になったら、取り外してゴミとして捨てることができるので、人気の高い商品です。
ですが、多くの商品で使用されているのは「不燃紙フィルター」、「不織布製フィルター」です。
不燃と表示されていても、全く燃えないわけではありません。
調理の際、油が飛んだりしたとき、溶けたり燃えたりする事故も起こっています。
十分に注意しながら、このような商品を取り入れるのもひとつの方法でしょう。
油汚れは換気扇のファン部分にまで及んでいることも
細かな油煙は、フィルターをすりぬけ、換気扇のファンの部分にまで達していることが多くあります。
換気扇のファンは、換気機能の中心となる部分です。
ファンもしっかり掃除するようにしましょう。
プロペラタイプの場合、プロペラをモーターの軸に留めているネジとなる部分を緩めると、プロペラを取り外すことができます。
そして、プロペラ周辺のカバーを取り外します。
レンジフード(シロッコファン)の場合、フィルターを外したあと、以下の作業が必要です。
- ファンを覆う円形のカバーを外す
- ファン中心にあるネジを緩める
- ファンを取り外す
少し、手順を踏まなければなりませんが、慎重に作業をしてくださいね。
ファンを取り外したら、それぞれ素材に適した洗剤を使って掃除をします。
レンジフード(シロッコファン)の場合、ファンがアルミでできていることがあります。
アルミは、最近掃除でよく使われる重曹やクエン酸は使えませんので、説明書をよく読んで適した洗剤を選んでください。
換気扇フィルター掃除は換気扇のタイプで異なる
換気扇フィルターは、レンジフード(シロッコファン)がどのタイプかで、掃除の手順が違います。
プロペラファンの場合、ファンをカバーするようにABS樹脂などのフィルターがついています。
比較的簡単に取り外せますので、あまり迷うことはないでしょう。
重曹での掃除もできますし、あまりにギトギトに汚れているなら、思い切っフィルターを買い替えるのでもよいです。
レンジフード(シロッコファン)のときは、フィルターの取り付け方がいくつかの種類に分けられますので、しっかり理解して掃除に臨んでください。
- 浅型
- フィルターのネジを緩めることで取り外せる
- 深型
- 取っ手をつかみ、上方向に向かってずらすことで取り外せる
- 整流板付
- ストッパーを押す/ネジを緩めて整流板を外し、その中のフィルターをずらす/留め具を外して取り出す
部品の取り外し/取り付け方を知っておかないと、「外せない」「外せたけど取り付けられない」といったことが起こるかもしれません。
換気扇のフィルターをハウスクリーニング業者に依頼

ここまで読んで頂けたあなたにとって、換気扇フィルター清掃は「難しい」「時間がない」と感じましたか?
また、「すみずみまでしっかり清掃する自信がない」と感じたでしょうか。
そのようなときは、ハウスクリーニング業者に換気扇掃除を依頼するとよいでしょう。
- 費用の目安
- 作業時間の目安
- 換気扇のタイプで費用や時間は全く異なる
ハウスクリーニング業者に換気扇のフィルター掃除を依頼するときの3つのポイントをご紹介します。
換気扇フィルター掃除の費用目安
ハウスクリーニング業者は、「換気扇のフィルター掃除だけ」の料金設定をしていることはあまりありません。
換気扇清掃としての料金設定が中心です。
- プロペラファンタイプ=10,000円程度
- レンジフード(シロッコファン)タイプ=12,000円~18,000円
フィルタークリーニングの作業時間の目安
プロペラファンタイプと、レンジフード(シロッコファン)タイプでは、作業工程に大きな差があります。
これが、換気扇掃除の時間に大きな差を生むのです。
- プロペラファンタイプ=1.5時間程度
- レンジフード(シロッコファン)タイプ=3時間程度
換気扇のタイプで費用や時間は全く異なる
同じ換気扇でも、タイプにより構造や部品の数が違います。
手間が少なく済むプロペラファンタイプは安く早く済み、手数のかかるレンジフード(シロッコファン)タイプは、プロペラファンタイプに比べ費用も高く時間もかかります。
タイプにより、つくりそのものが違いますので、費用や時間に差が出るのは致し方ないことでしょう。
まとめ
高いところにある換気扇のフィルターは、気づかぬ間にがっちりと汚れを抱えてしまっていることがあります。
また、汚れの主体が油ですので、清掃に抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。
高所での部品の取り外し/取り付けには、危険も伴います。
脚立の準備や、不安定な足場での作業を「怖い」と思われることもあるはずです。
「時間がない」「怖い」「部品を元に戻せるかわからない」…。
もしあなたがこのような不安を抱えているなら、ハウスクリーニング業者に換気扇全体の清掃を依頼してください。
フィルターだけでなく、ファン部分もしっかりきれいにしてくれますよ。