網入りガラスの価格はいくら?交換費用の相場とメリット・デメリットを解説

お住まいの地域によっては、網入りガラスの設置が義務付けられていることをご存じでしょうか?
都市計画法で定められた防火地域では、防火設備の設置が義務付けられています。
網入りガラスは、ガラスの中に入っているワイヤーによって、火事の時の防火性や飛散防止に効果を発揮するので、防火設備に認定されています。
そのため、防火地域の窓ガラスは、網入りガラスを使用している建物がとても多いです。
防火地域などで窓を網入りガラスに交換することを検討している方は、網入りガラスの価格や交換費用を知っておきたいですよね。
そこでこの記事では、網入りガラスの価格からメリット・デメリットまで詳しく説明していきます。
具体的には、
- 網入りガラスとは何か
- 網入りガラスの価格相場
- 網入りガラスの価格相場交換・リフォームにかかる費用相場
- 網入りガラスのメリット・デメリット
について、重要なポイントに絞って分かりやすくご紹介していきます。
この記事を参考にして、網入りガラスの交換を検討してください。

網入りガラスとは?
網入りガラスとは、ガラスの中にワイヤー(網)が入っているガラスです。
中に入っているワイヤーによって、火災時にガラスの破片が飛散するのを防止することができ、防火設備用ガラスとも呼ばれています。
そのため、網入りガラスは防火地域や防火設備が必要な建物でよく使われています。
下の画像は、網入りガラスが割れた時の写真です。
網入りガラスはワイヤーが入っていることで、割れても飛散しないことが分かります。

また、網入りガラスと言っても、ガラスメーカーや製品によってさまざまな形状のものがあります。
ワイヤーの張り方だけでも、一般的なひし型のワイヤーや正方形のワイヤー、長方形のワイヤーなど様々です。
いずれにしても、ワイヤーが入っていることで火災時にガラスが窓枠から外れてしまうことを防ぐよう設計されています。
網入りガラスの価格相場
網入りガラスの種類別価格表は以下の通りです。
種類 | 90×90(cm) | 90×180(cm) |
---|---|---|
網入りガラス | 15,000円~20,000円 | 20,000円~30,000円 |
網入り型板ガラス | 10,000円~20,000円 | 15,000円~25,000円 |
網入りペアガラスガラス | 25,000円~40,000円 | 40,000円~55,000円 |
一般的な網入りガラスの価格相場は、高さ90cm×幅90cmの大きさで15,000円~20,000円、180cm×180cmで20,000円~30,000円です。
半透明で窓の目隠しにもなる網入り型板ガラスは、一般的な網入りガラスよりも少し安くなっています。
また、ペアガラス(複層ガラス)にも網入りタイプがあります。
ペアガラスは断熱や結露防止などを備えている機能性ガラスなので、他の種類のガラスと比べると2万~3万円ほど高くなっています。
注意点として、上記の価格表はガラス本体のみの価格です。
窓ガラスの交換やサッシの交換には別途費用がかかります。
ここからは、網入りガラスの交換・リフォームにかかる費用相場についてご紹介していきます。
網入りガラスの交換・リフォームにかかる費用相場
網入りガラスの交換費用は、ガラスの本体価格、サッシの価格、施工費、出張費、廃材処分費などさまざまな項目の合計で決まります。
網入りガラスの交換・リフォーム方法ごとにかかる費用は以下の通りです。
リフォーム方法 | 90×90(cm) |
---|---|
ガラスのみ交換する施工費 | 10,000円~20,000円 |
サッシごと交換する施工費 | 20,000円~40,000円 |
カバー工法の施工費 | 15,000円~30,000円 |
上記以外にも、廃材処分費の相場が5,000円~10,000円ほどになります。
ガラスの本体価格も合わせて考えると、網入りガラスの交換・リフォームにかかる費用相場は5万円~10万円ほどとなります。
網入りガラスのメリット・デメリット
防火地域や防火設備が必要な建物でよく使用されている網入りガラスですが、メリットはもちろんデメリットもあります。
網入りガラスへの交換を検討する前に、メリットとデメリットもすべて押さえておきましょう。
網入りガラスのメリット
網入りガラスのメリットは主に3つあります。
- 割れてもガラスが飛散しにくい
- 防火性が高い
- 値段が安い
割れてもガラスが飛散しにくい
網入りガラスの最大のメリットは、ワイヤーの効果で割れたガラスの飛散を防げることです。
ガラスが割れてしまっても、ワイヤーがガラス片を繋ぎ止めてくれるので、飛び散る心配がありません。
そのため、飛散したガラスの破片を踏んでケガをしてしまうといった事故を防ぐことができます。
防火性が高い
網入りガラスは防火性が高いこともメリットの一つです。
火災時に火の粉の侵入を防ぎ、延焼を抑えることができます。
そのため、防火地域で多く利用されているのです。
値段が安い
網入りガラスは、同じように防火性・耐熱効果を持つ耐熱強化ガラスと比べて価格が安いです。
サイズや厚み、製品の種類によって異なりますが、耐熱強化ガラスは網入りガラスと比べておよそ1.5倍~2倍ほど値段が高くなります。
ガラス割れなどの緊急時には、高性能な耐熱強化ガラスよりも値段の安い網入りガラスが選ばれることが多いです。
網入りガラスのデメリット
網入りガラスのデメリットも主に3つあります。
- ワイヤーにより見た目が悪くなる
- 熱割れ・錆び割れが起きやすい
- 強度は強くなく、防犯性能はない
ワイヤーにより見た目が悪くなる
網入りガラスのデメリットとして、ワイヤーが入っていることで見た目が悪くなってしまうことが挙げられます。
部屋の中から外の景色を楽しみたい方にとっては、ワイヤーが邪魔になってしまう恐れがあります。
ワイヤーの見た目が気に入らない場合は、で透明な耐熱強化ガラスに交換することがおすすめでです。
熱割れ・錆び割れが起きやすい
網入りガラスの2つ目のデメリットは、熱割れしやすいということです。
熱割れとは、太陽光によってガラスの表面に温度差ができ、歪みができてひび割れを起こす現象です。
網入りガラスは金属製のワイヤーが入っているため、ガラスに温度差ができやすくなり、熱割れを起こしやすくなります。
また、熱割れと同様に錆び割れが起きやすいのもデメリットの一つです。
錆び割れは、雨などによってサッシの隙間に水が入り、その水が網入りガラスのワイヤー部分に触れて錆びて膨張することで、ガラスが内部から割れてしまう現象です。
熱割れと錆び割れを起こりにくくするには、で耐熱強化ガラスに交換することがおすすめでです。
耐熱強化ガラスは内部にワイヤーがないため、熱割れや錆び割れが起こりやすくなることはありません。
窓ガラスの熱割れについては、下記の記事で詳しくご紹介していますのであわせて参考にしてください。
窓ガラスの熱割れの原因は?予防方法と対処法を解説
強度は強くなく、防犯性能はない
網入りガラスのデメリットの一つとして、強度はそこまで強くなく、防犯性能はないことが挙げられます。
網入りガラスは、ワイヤーが入っている見た目から強度が強く、防犯性が高いと勘違いされることが多いです。
しかし、網入りガラスで期待できる効果はで飛散防止と防火のみでで、防犯性はありません。
防犯対策として窓ガラス交換を行う場合には、防犯ガラスを選ぶようにしましょう。
防犯ガラスについては下記の記事で詳しくご紹介しています。
防犯ガラスは打ち破り・焼き破りに効果あり!防犯ガラスの価格相場と窓の防犯対策をご紹介
網入りガラスまとめ
この記事では、網入りガラスの価格相場、交換リフォームにかかる費用、メリットとデメリットについてご紹介しました。
網入りガラスは飛散防止効果と防火効果があり、比較的値段も安いといったメリットがあります。
しかし、ワイヤーによって見た目が悪くなってしまうことや、熱割れしやすいといったデメリットもあります。
網入りガラスへの交換を検討中の方は、このメリット・デメリットの両方を知ったうえで交換するかどうか決めましょう。
また、このページで紹介した料金相場は、あくまで目安の金額です。
詳しい金額が知りたい方は、ぜひファインドプロにお問合せください。
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