防音ガラスの交換リフォームの価格相場は?窓サッシの遮音対策も紹介

自宅近くの道路を走る車の音や電車の音がうるさかったり、自宅でギターやピアノなど楽器の練習をしたりで、音に悩まされていませんか?
外の騒音を防いだり、自宅の音を外に漏らさないためには、防音ガラスでの防音対策が効果的です。
ただ、初めて防音ガラスを調べた人にとって、防音ガラスに交換しただけで本当に騒音を防ぐことができるのか不安ですよね。
そこで、この記事では、防音ガラスの特徴や防音効果、防音ガラスの種類や価格について分かりやすく解説していきます。
おすすめの防音ガラスや防音窓サッシについても紹介していますので、この記事を参考にして防音ガラスの交換を検討してみてください。

防音ガラスとは?
防音ガラスとは、2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟み込んだ合わせガラスです。
特殊な中間膜が騒音によっておこる振動を熱に置き換え、音の波を消滅させることにより、防音効果を発揮します。
防音ガラスを使用することで、外から聞こえる車や工事などの騒音を防ぎ、静かな生活空間が実現できます。
また、室内の音が外に漏れる心配もありません。
室内での楽器演奏や、小さなお子さんの声などが外に漏れることも防いでくれます。
防音ガラスの種類
防音対策に効果的な防音ガラスにも、さまざまな種類があります。
ここでは、防音対策でよく使用される窓ガラス・窓サッシの種類を3つご紹介します。
- 合わせガラスの防音ガラス
- ペアガラスの防音ガラス
- 二重窓(内窓)も防音に効果的
以下でそれぞれについて詳しく紹介していきます。
合わせガラスの防音ガラス
一般的な防音ガラスは、2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟み込んだ合わせガラスです。
中間膜には防音効果のある特殊なフィルムを挟んでおり、加熱圧着して1枚のガラスにしています。
合わせガラスタイプの防音ガラスには、以下の4つの特徴があります。
- 遮音機能に優れている
- 防音ガラスの間の特殊フィルムが騒音による振動を吸収します。
- 破片が飛び散りにくい
- ガラスと特殊フィルムがしっかりと接着されているため、万が一破損しても破片が飛散したり、抜け落ちたりしにくくなっています。
- 衝撃物が貫通しにくい
- 防音ガラスの間の特殊フィルムは柔軟で頑丈なため、衝撃物が当たっても貫通しにくくなっています。
- 紫外線カット効果がある
- 防音特殊フィルムによって、紫外線を99%以上カットする効果もあります。
上記のように、合わせガラスの防音ガラスには防音機能だけでなく、ガラスの飛散防止や紫外線カット効果もあります。
合わせガラスタイプの防音ガラスの製品には、旭硝子のラミシャットや、日本板硝子のソノグラスなどがあります。
ペアガラスの防音ガラス
ペアガラス(複層ガラス)は、主に断熱対策や結露対策で使われることが多いガラスですが、防音効果を期待できるものもあります。
例えば、旭硝子から販売されている「マイミュート」というペアガラスは、ガラスの中空層に防音効果のあるレゾネーターという構造を採用しており、高い防音機能が期待できます。
また、YKKapから販売されている「異厚複層ガラス」というペアガラスも、異なる厚さのガラスを組み合わせることで共鳴を防ぐことで高い遮音効果を発揮します。
このように、ペアガラス(複層ガラス)でも、防音ガラスとして使用できる窓ガラスもあります。
「防音対策と一緒に断熱対策や結露対策もしたい!」という方は、ペアガラスタイプの防音ガラスがおすすめです。
二重窓(内窓)も防音に効果的
防音対策は窓ガラスだけでなく、窓サッシでも行うと効果的です。
なぜなら、窓サッシの隙間からも音は漏れているからです。
そのため、防音対策では、窓ガラスと同時に窓サッシの防音対策が重要になります。
窓サッシの防音対策で効果的なのが、二重窓(内窓)を設置する方法です。
二重窓には後付けできるものもあり、今あるサッシはそのままにして、部屋の内側から隙間のできにくい窓サッシを設置することで防音対策ができます。
防音対策として後付けできる二重窓には、LIXILのインプラスや、大信工業の内窓プラストなどがあります。
「防音ガラスだけでなく、窓サッシも防音にして徹底した防音対策がしたい!」という方は、防音効果のある二重窓を取り付けることがおすすめです。
防音ガラス交換の価格相場
防音ガラスへの交換にかかる価格は、3万円~10万円が相場です。
防音ガラス単体の価格相場は、下記の表の通りになります。
ガラスの種類 | 費用相場 |
---|---|
防音ガラス(合わせガラス) | 30,000円~50,000円 |
防音ガラス(ペアガラス) | 40,000円~70,000円 |
上記の金額に、防音ガラスへ交換する際の施工費が追加されるイメージです。
また、防音対策で二重窓(内窓)を設置する場合の価格相場は、7万円~10万円ほどになります。
主な商品ごとの二重窓の価格は以下の表のとおりです。
商品名 | 170×180(cm)の費用 |
---|---|
インプラス(LIXIL) | 77,000円 |
プラマードU(YKKap) | 78,200円 |
内窓プラスト(大信工業) | 111,800円 |
防音ガラスと二重窓を合わせて防音対策すると、ざっくり10万円~20万円ほど費用がかかることになります。
ここで紹介した費用を目安にして、防音対策の予算を決めてみましょう。
防音ガラス・窓サッシのおすすめメーカー・製品
防音対策に効果的な防音ガラスや窓サッシは種類がとても多く、どれを選んだらいいか分からない人も多いと思います。
そこで、ここでは高い防音効果が期待できるおすすめの防音ガラス・窓サッシを5つご紹介します。
- ラミシャット(旭硝子)
- ソノグラス(日本板硝子)
- プラマードU(YKKap)
- インプラス(LIXIL)
- 内窓プラスト(大信工業)
ラミシャット(旭硝子)
旭硝子から販売されているラミシャットは、2枚のガラスの間に防音特殊フィルムを挟み、音域全体に渡って遮音効果を発揮する遮音性に優れた合わせガラスです。
防犯ガラスと同じ構造になっているので、割れにくく、割れても飛散しにくいといった安全性の高いガラスになっています。
ラミシャットのメリットは、一般的に使用されている単板ガラスの窓にそのまま交換できることです。
そのため、新たに窓サッシを交換する必要がなく、窓ガラスだけの交換で防音対策することができます。
ソノグラス(日本板硝子)
日本板硝子から販売されているソノグラスは、2枚のガラスの間に遮音性を高める特殊中間膜を挟んだ合わせガラスです。
ソノグラスもラミシャット同様、音域全体に渡る遮音性能を実現しています。
また、万が一破損しても強靭な中間膜により破片の飛散や脱落がほとんどなく、衝撃物に対する耐貫通性能も高い安全なガラスです。
プラマードU(YKKap)
プラマードUは、アルミ建材メーカーであるYKKapから販売されている樹脂製のエコ内窓です。
既存の窓の内側に新たに窓を取り付けて二重窓にすることで、音の通り道をふさぎ、窓と窓の間の空気層が室内外の温度の差を調節します。
そのため、防音効果と断熱効果の両方が期待できる二重窓です。
また、プラマードUは豊富なバリエーションがあり、洋室から和室まで部屋の雰囲気を壊さずにリフォームすることができます。
防音など機能面はもちろん、デザインや取付の簡単さにも評判がある二重窓です。
インプラス(LIXIL)
インプラスは、窓サッシメーカーのLIXILが販売する室内用のリフォーム窓サッシです。
今ある窓の内側に後付けで窓を取り付けて二重窓にすることで、防音効果、断熱・省エネ効果を飛躍的に上げることができます。
内窓のインプラスが人気の理由の一つとして、取付が非常に簡単という点があります。
基本的な取付方法は、インプラスの枠を今ある窓の内側に留めて、そこにガラスや障子をはめ込むだけです。
そのため、インプラスはDIYで取り付けリフォームする方が多い二重窓となっています。
内窓プラスト(大信工業)
内窓プラストは、樹脂専門メーカーの大信工業が手掛ける上質な樹脂製のエコ内窓です。
独自の2重枠構造を採用しており、防音、断熱、結露軽減に高い効果を発揮します。
内窓プラストは、大信工業が防音を追求し続け改良を重ねた内窓のため、非常に構造が複雑で緻密になっており、他のメーカーの内窓と比べてやや割高となります。
ただし、その分防音性能も他のメーカーの内窓と比較して高いため、徹底的に防音対策をしたい方におすすめの二重窓です。
防音ガラスの交換前に知っておきたいポイント
ここでは、防音ガラスについてよくある疑問や知っておきたいポイントをご紹介します。
- 防音ガラスは引き戸にも取り付けられる
- 防音ガラスは防火地域でも取り付けられる
- 防音フィルム・シートと防音ガラスは効果が違う
防音ガラスは引き戸にも取り付けられる
防音ガラスは、引き戸の窓にも取り付けることができます。
ただし、引き戸に防音ガラスを取り付けたとしても、引き戸の隙間から音が漏れてしまうことがあります。
ですので、確実に防音対策したい場合には、気密性の高い引き戸に交換するリフォームを行うことをおすすめします。
防火地域では防音ガラスでなく二重窓での対策がベスト
ご自宅が防火地域にある場合には、窓ガラスは防火基準を満たす必要があります。
そのため、基本的には防火性のある網入りガラスの設置が義務付けられています。
ただし、防音ガラスが設置できなくても、網入りガラスの内側に防音効果のある二重窓を取り付けることは可能です。
そのため、防火地域にお住まいの方は、二重窓にリフォームすることで防音対策することをおすすめします。
※お住まいの地域や建物の構造によって窓ガラスや窓の基準が異なりますので、お住まいの自治体に確認しておきましょう。
防音フィルム・シートと防音ガラスは効果が違う
防音フィルムや防音シートは、防音ガラスと比べると防音性能で劣ってしまいます。
「防音ガラスは金額が高いけど防音フィルムなら安いしお得では?」と考えている方もいると思います。
しかし、安い防音フィルムは性能も期待できません。
防音効果の高い防音フィルムや防音シートもありますが、高性能なものほど値段が高くなってしまいます。
高い防音フィルムだと防音ガラスと値段が変わらないものもあります。
そのため、高い防音効果を求めている方は、防音ガラスへの交換がおすすめです。
防音ガラスまとめ
この記事では、防音ガラスの特徴から価格、おすすめ製品までご紹介しました。
窓の防音対策は、防音ガラスだけでなく、二重窓でも対策できましたね。
防音ガラスと一緒に防音効果のある二重窓・サッシに交換すると、非常に高い防音効果が期待できます。
また、防音ガラスの交換費用の相場は3万円~10万円と幅があります。
これは、交換する防音ガラスの種類や、ご自宅の環境などによって価格が変わってくるためです。
具体的な費用については、実際に状況を確認してみないと分からないため、もし防音ガラスへの交換を考えている方は、ぜひお気軽にファインドプロにお問合せください。
ファインドプロでは、信頼できるガラスの交換業者をすぐにご紹介できます。