ハクビシンを駆除・対策する方法|屋根裏の害獣を退治するには

ハクビシンは、屋根裏に住み着いたり、農作物を荒らしたりする害獣です。
屋根裏に住み着いたハクビシンを放置すると、糞尿の臭いや夜間の騒音に悩まされてしまいます。
また、ハクビシンは様々な病原菌を持っていたり、ノミやダニなどの害虫や寄生虫を持っていたりすることがあるので、病気になってしまう危険もあるのです。
一見かわいく見える動物ですが、実は危険がいっぱいなのです。
そのため、ハクビシンが屋根裏に住み着いてしまったときは、すぐに駆除しなければいけません。
ここでは、効果的に駆除するために知っておきたいハクビシンの生態や、効果的な駆除方法について紹介していきます。

ハクビシンの特徴・習性
ハクビシンは外来種と言われていますが、いつから日本にやってきたのかわからないほど、昔からいる動物です。
漢字で「白鼻芯」と書き、その名のとおり、鼻筋に白い線のような模様があるのが特徴です。
ハクビシンの特徴 | |
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写真 | ![]() |
見た目の特徴 |
鼻筋が白い 猫のようなシルエットでしっぽが長い 胴体は茶色~灰色で、手足は黒い |
大きさ |
胴体は50~100cm しっぽは30cm程度 胴体は茶色~灰色で、手足は黒い |
出没する場所 |
屋根裏など暗い場所 畑など食料がたくさんある場所 電線や木の上など高い場所 |
好物 |
葡萄やりんごなど甘い果実 トウモロコシなどの野菜 小動物や鳥、昆虫など |
嫌いなもの |
ニンニクや唐辛子など刺激的な臭い 大きな音 |
天敵 | タカ、ワシ、アライグマなど |
ハクビシンは夜行性で、夜に行動して餌を食べるため、昼間は棲み処にこもってじっとしています。
また、木登りが得意なため、電線や庭木を伝って屋根の上を歩いたり、屋根裏に侵入したりしてしまうこともあるようです。
ハクビシンによる被害
ハクビシンは甘い果実やトウモロコシなどを好むため、農作物を荒らす害獣として知られていました。
しかし近年では都内でも目撃されるなど、生息する地域や行動範囲が広くなり、被害も拡大しています。
民家での被害で一番多いのは、屋根裏への侵入・住み着きです。
ハクビシンは木登りが得意なうえ、薄暗く高い場所にある屋根裏は、絶好の棲み処となります。
とくに、夏から秋にかけての繁殖時期には群れで住み着いてしまうこともあります。
ハクビシンが住み着くことにより起こる被害
- 糞尿による屋根裏・ベランダなどの汚れ
- 夜中の足音・鳴き声による騒音
- ハクビシンが持ち込む病原菌などによる感染症のおそれ
- ハクビシンについているノミ・ダニなどによる被害
ハクビシンはふんと足跡で見分ける
ハクビシン以外にも、屋根裏に住み着く動物はいます。
どんな動物が屋根裏に住み着いているかわかれば、より効果的な対策をすることができるので、見分け方を知っておくと便利です。
ハクビシン | タヌキ | イタチ | アライグマ | ネズミ | |
---|---|---|---|---|---|
ふん | 5~15cm 植物の種が多く混じっている |
5~18cm 動物の骨や植物の種が混じっている 臭い |
細長く水分が多い | 5~18cm 動物の骨、昆虫の羽、植物の種などが混じっている |
5mm~1cm 種類によって特徴が異なる |
足跡 | 5~6cm 丸みを帯びた肉球 |
5~6cm 猫のような見た目だが爪がある |
2~3cm そもそも足跡があまりつかない |
6~7cm 指がはっきりしている |
小さい点の集まりのように見える |
その他の特徴 | ためフンはしない | ためフンをする | すみかの近くでふんをしない ためフンをする |
すみかでためフンをする | 部屋の隅や柱に黒ずみ(ラットサイン)がある |
ハクビシンを自分で駆除・撃退する方法
ハクビシンの被害で一番多いのは屋根裏です。
屋根裏に住み着いたハクビシンを自分で駆除するときは、直接触ったり、殺鼠剤など毒餌を使って殺したりしないように注意しなければいけません。
なぜなら、ハクビシンは「鳥獣保護管理法」の対象となる動物なので、許可なく捕獲したり傷つけたりすることができないからです。
また、ハクビシンの糞や体毛についている、様々な害虫や病原菌に触れないためにも、素人がハクビシンを触ることはおすすめできません。
ハクビシンを直接触らずに駆除するには、2つの方法があります。
- 市販の駆除グッズでハクビシンを追い出す
- 忌避剤を手作りしてハクビシンを追い払う
ホームセンターなどで買える駆除グッズを利用すれば、手軽にハクビシンを追い出すことができます。
市販品なので高い効果を期待できますが、そのぶん費用がかかります。
忌避剤は自分で手作りすることもできるので、少しでも費用を掛けたくない人におすすめです。
ただし、効果が出にくいこともあります。
ここからは、2つの方法について詳しく紹介していきます。
1.市販の駆除グッズでハクビシンを追い出す
ハクビシン駆除に使用できる市販のグッズには、いくつかの種類があります。
使用されている成分や使い方などが異なるため、自分に合ったものを選びましょう。
費用相場 | 特徴 | |
---|---|---|
忌避剤 | 1,000円~5,000円 | ニンニク、ハッカ油、天敵の体臭など、ハクビシンが嫌がる匂いを出すことで追い出す。 |
燻煙剤 | 800円~1,600円 | 「バルサン」のように、煙を出す装置。 ハクビシンは煙や煙の臭いに驚いて逃げていく。 |
超音波 | 2,000円~6,000円 | ハクビシンが嫌がる音を出し、屋根裏をハクビシンによって居心地の悪い場所にすることで、ハクビシンを追い出す。 |
ここからは、それぞれのグッズについて、おすすめ商品を詳しく紹介しいていきます。
忌避剤のおすすめグッズ

燻煙剤のおすすめグッズ

超音波のおすすめグッズ

2.忌避剤を手作りしてハクビシンを追い払う
ハクビシンの忌避剤を手作りするときは、「オリジナル木酢液」をつくるのがおすすめです。
木酢液は、「山火事のようなにおい」といわれ、「すみかが火事になった」と勘違いしたハクビシンが逃げ出す、という効果があるようです。
100円ショップなどでも購入することができ、防虫や土壌品質向上などの効果があるといわれています。
ハクビシン忌避剤(オリジナル木酢液)の材料
- 木酢液
- ニンニク
- トウガラシ
ハクビシン忌避剤(オリジナル木酢液)の作り方
- 木酢液の原液を大きめの容器に移し替える
- 木酢液の中に、皮をむいてつぶしたニンニクや、刻んだトウガラシを入れる
- 1か月ほど漬け込む
オリジナル木酢液を使用する際は、300倍~500倍に希釈して、スプレーボトルなどに詰め替えて使用しましょう。
屋根裏や、ハクビシンの通り道になりそうな場所に散布するのがおすすめです。
ハクビシンの駆除後に行う対策
ハクビシンを屋根裏から追い出すことに成功したら、ハクビシンが戻ってこられないように、侵入口をなくしてしまいましょう。
ハクビシンの侵入口になりやすい場所をチェックして、対策するのが効果的です。
対策場所のチェックリスト
- 屋根と壁に隙間がある
- 電線が家の壁と接している場所がある
- 庭木が家の壁や屋根に接している場所がある
- 庭に果実がなる木がある・家庭菜園をしている
壁や屋根に隙間がある場合は、ネットや網で塞いでしまいましょう。
特に、隙間の近くに電線がある場所では、ハクビシンが入り込みやすいです。
ただし、高所での作業で、しっかりした足場がない場合は、危険なので業者に依頼するのをおすすめします。
また、庭に木がある家では、木を剪定して壁や屋根に接しないようにすることで、ハクビシンの侵入経路を減らすことができます。
さらに、ハクビシンのエサとなる果実や家庭菜園の農作物は、できるだけ早めに収穫したり、低い位置に置いたりなどの対策をしておきましょう。
市役所・保健所でハクビシンの駆除はできない
市役所や保健所では、ハクビシンの被害について相談できる窓口があります。
しかし、対処方法や駆除業者を教えてくれるだけで、実際に市が駆除してくれるわけではありません。
市役所や保健所で行うのは、ハクビシンの駆除をする許可の申請です。
ハクビシンは「鳥獣保護管理法」に護られているため、許可なく捕獲したり殺したりすることができません。
そのため、「殺したり捕獲したりしなければハクビシンを駆除できない」という場合に限り、市役所で有害鳥獣駆除の申請を行います。
許可が下りるまでには数日~1週間程度かかるので、許可が下りるまでに準備をすることができます。
自治体によっては、駆除するための檻や罠を貸し出してくれることがあるので、気になる人は一度相談してみましょう。
まとめ
「屋根裏にハクビシンが住み着いたかも?」と思ったら、まずは特徴などから、本当にハクビシンかどうか確かめましょう。
屋根裏に住み着いたのが別の動物だった場合、効果的な駆除方法が変わるからです。
ハクビシンが住み着いていることがわかったら、駆除グッズなどを使って、ハクビシンを屋根裏から追い出しましょう。
駆除するときは、ハクビシンに触れず、殺したり捕まえたりしないようにしなければいけません。
自分で駆除するのが難しいと感じたときは、迷わず専門業者に依頼しましょう。
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